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福岡吉央のスポーツ漫遊記

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2001/8/22
第1回 「大宮J2首位の影には・・・

 無駄のない、スペースへ走り抜ける動き。チャンスを嗅ぎ取る能力。そしてただ我武者羅に走り回るのではなく、必要に応じて仕掛けるプレス。また一方で、蒸し暑さを考慮し、必要に応じて「さぼり」の時間を作る彼の動きは、まさに頭脳プレーヤーのそれである。スーパーサブとして途中出場の多い彼は、自分の役割というものを完璧に理解しているようにさえ感じる。今期早稲田大学から新加入したFW横山聡のことだ。

 J2首位を独走する大宮の得点力の陰には、FWレギュラー争いをより活性化させた横山の存在が見え隠れする。

 現在、大宮にはバルデス、ジョルジ−ニョ、バリーという3人の外国人FWが在籍する。しかし、DFラインにトニーニョを起用したい大宮は、外国人枠の関係でFWにはこのうちの2人しか起用することができない。そしてそのポジション争いに割って入ってきたのが、ルーキー横山聡である。後半途中から投入されることの多い彼は、疲れの見え始めた相手DFを錯乱するかの如く、サイドにスペースを見つけては走り込んでパスを受け、相方バルデスに中央のスペースを作る。そんな動きが結果になってれたのが、Jリーグ初ゴールとなった6月29日の仙台戦での決勝Vゴール、そして7月11日の川崎F戦での安藤のVゴール弾アシストであった。スタメン出場を果たした8月3日の水戸戦では先制ゴールも奪った。まさに脂が乗ってきている状態だ。

 そんな彼も、グラウンドを離れれば普通の大学生である。先日ある授業の講義で偶然彼を見かけることがあった。前日山形での試合があったにも関わらず、眠そうな顔一つ見せずに授業に取り組んでいた彼の姿から、プロサッカー選手と大学生という二束のわらじをしっかりと履いていこうとする姿勢が伺えた。

 暑さが続く中、J2は次第に終盤戦へと差しかかってくる。恐らく、同じくJ1昇格に照準を絞り熾烈な2位争いを繰り広げている京都、大分、仙台の3チームが大宮潰しに掛かるだろう。そして、大学の方では卒論という課題も残っている。だが、そんな高いハードルをも簡単にクリアしてしまうような印象を彼から受けるのは、今の彼が充実しているからに他ならない。



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