今日は東京ドームのとある一日について紹介したいと思います。
恐らく多くの人にとって、東京ドームは夜、足を運ぶ場所ではないでしょうか?しかし、稀に早朝から多くの人だかりができることがあります。それは巨人戦の前売りチケットの発売日です。最近では8月11日と18日がその日でした。
朝7時半までに並んでいる人にのみ整理券というものが渡されます。そして、順番に整理券と引き換えに、購入時間(10:00〜14:00)の書かれた「購入整理券」を引き、指定された時間に再度並ぶことによって、ようやく試合のチケットを手に入れることができるのです。
8月11日にはセ・リーグ首位攻防戦である巨人−ヤクルトがありました。熱狂的なファンは、外野自由席の入場ゲートに場所を取るのですが、この席取り争いは熾烈を極めます。並ぶことが許される朝6時になると、我先にと応援団員らはシートや新聞紙を地面に貼り付け場所を確保するのです。そしてそのまま9月7日、8日、9日のいずれかの首位決戦のチケット発売の列に並んでいました。
しかし、そんな熱烈なファンだけが並んでいるわけではありません。
恐らく初めて並ぶ人にとっては異様な光景です。驚くことに、並んでいる人の約半数がホームレスなのです。彼らは、購入整理券をどうやらブローカーに売っている模様。そのうちの一人に聞いてみたところ、「バブルの頃は一枚3000円で買い取ってもらえたんだが、不景気の今は2000円しかくれやしないんだ」と嘆いていました。恐らくこれらのチケットは数日後には金券ショップ等に並ぶことになるのでしょう。
都内の金券ショップに多くの巨人戦チケットが高値で出回っている理由がこれでお分かりかと思います。
そして、この貴重なチケットを求める人だかりが過ぎ去った後には、早朝から並んだ約6000人が捨てていったゴミの山が残っているのです。
こんな光景を一度目にしたい方、熱烈に巨人を応援したい方、一度東京ドームで並んでみては如何でしょうか?スポーツ界の裏側を垣間見ることがでいるのではないかと思います。
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