試合で見せる積極さは、会話する姿からは少しも伺えない。コートでは、チームの中心として獅子奮迅の活躍を見せるが、インタビューでは同行してくれた主務の陰に隠れる形で、ずっとニコニコいる。人見知りもする。照れ屋なのかも知れない。
小学2年の時、地域のクラブでバスケを始めた。丹原高校時代からガードとして、チームの中心で活躍した。その後「特に理由は無いんですけど、楽しくバスケが出来そうだったから」早稲田に。大学に入る前に憧れていた、サークルやアルバイトに明け暮れるフツーの大学生活には縁は無い。だが「チームの雰囲気も良いし、チームメイトに恵まれているので、楽しくバスケをしていると思います。えっと、してます(笑)」
ポジションはガード。
「こだわりは特に持っていません。(身長が)小さくても出来るから。もちろん、高くなりたいとは思ってますけど・・(笑)」
謙遜気味に話すが、同じように身長が低い、バスケをしている女子高生からよく相談をされるらしい。自分も身長が低いんですけど、どうしたら大畠さんみたいに活躍できますか、と。
「うーん、やっぱり人よりたくさん練習してください。元々人より身長が低いんだから、低い分練習して練習してカバーするしかないと思います。それで試合の時には人の倍くらい動いて」
笑顔の向こうには、練習で培った自信と誇りが詰まっていた。
秋季リーグ戦は終了したが、これからも目先の目標に向けて、一戦一戦大切に戦っていくだけだ。
「早慶バスケの時は観客も多いですけど、インカレなんかは全然お客さんがいないので寂しいですね」
お客さんが多い方が燃えますか?
「そりゃあ、もう(笑)」
真顔の彼女を見に、試合に行きたい。
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