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2002/12/3 [米式蹴球部]

関東制覇達成!!専修大を寄せ付けず45-17で完勝。創部69年の歴史で初、甲子園ボウル出場権を獲得する。

 
 
 
 
 
早大
45
14-3
17
専修大
7-7
3-7
21-0

関東大学アメリカンフットボール
クラッシュボウル決勝
12月1日(日)さいたまスーパーアリーナ
早稲田は初優勝を飾る

第4Q
さあ、早稲田の運命を握る最終Qが始まる。敵陣29ydから攻撃が始まる。ここからギャンブル成功などで勢いに乗った早稲田。最後は右奥エンドゾーン内へQB波木からWR馬場へ16ydのパス。WR馬場は後ろからの難しいボールながら見事にキャッチし、2分29秒に早稲田が31−17とリードを広げる。そして、続く専修の攻撃は敵陣21yd地点から。ここでDL有泉のタックル、CB松丸のパスカットなどもあり、パントですばやく攻撃権を奪うと、続く早稲田は疲れている専修ディフェンスを見抜き、ランプレイでQB波木、FB神、TB泉が次々とゲインしていく。そして自陣38ydからの早稲田のシリーズ。QB波木からパスを受けたTB長岡が法政戦を彷彿とさせるようなスピードで左からOLのブロックを受けながら右奥へ疾走し54ydのタッチダウンラン。これで得点は38−17。残り時間は6分22秒しかない。試合の趨勢は決まった。続く専修の攻撃はホールディングの反則でファーストダウンを許すも、最後はギャンブルをしっかり阻止。その後も早稲田は12分11秒にFB神が相手の集中力が切れたところを逃さず中央を切れ込み、本日3本目のタッチダウンを奪い45−21と祝砲のように得点を奪う。続く専修の攻撃はギャンブルを再阻止し攻撃権を奪うが、早稲田もボールをファンブルしすぐ攻撃権献上する。そして専修も敵陣26ydから必死の攻撃を試みたが、そのまま試合は終了。45−17で専修に完勝した。試合時間3時間弱の戦いを制し、早稲田は創部初の関東制覇を成し遂げた。

試合後
試合後のセレモニーでは、クラッシュボウルMVPとしてFB神が、リーグMVPとしてQB波木が選ばれた。オフェンスの要として妥当な選出だろう。就任2年目で栄冠を手にした日野監督は選手に胴上げされたあと、インタビューに答え「目標にしてきた、嬉しい。オフェンスが時間をかけながら攻撃し、ディフェンスが頑張った。ファンの応援も励みになった」とコメントした。そして、さいたまスーパーアリーナに紺碧の空がこだました。選手と観客が一体になった大合唱。これ以上ない爽快な気分で見事関東制覇を成し遂げた。

総括
この試合は、早稲田のいい部分がすべて出たいい戦いだった。オフェンス面では自慢のOLが真価を発揮。ライン戦で圧倒し、FB神、TB長岡、泉らのラン突破を確実にサポートした。もちろん、RB勢は終始圧倒し、長い攻撃時間は相手のスタミナを着実に奪っていった。ディフェンス面でも専修WR尾崎に2タッチダウンを許したが、RB勢小島と工藤には決定的なランを許さなかったのが最大の勝因だろう。ディフェンス面ではDL、LBはもちろんのこと、CB松丸が決定的なピンチを何度も救ったのが印象に残った。しかし、やはりこの日はQB波木に尽きる。自ら「早稲田を甲子園に連れて行くために早稲田に来た」と豪語する学生屈指の司令塔は有言実行、最高の舞台で最高のパフォーマンス。自ら走ったタッチダウンあり、タッチダウンパスあり「ここぞ」と言うときに頼りになるのはやはりこの男だ。

次の舞台は甲子園。リーグ戦で早期に2敗し、クラッシュボウル出場すら危ぶまれたチームがここまで来た。「一度絶望の淵になって逆に吹っ切れた」と以前、LB関谷主将は語った。チームとして上昇気流に乗っていることは明らか。甲子園ボウルで戦う立命館はリーグ戦で京大や関西学院という強豪を寄せ付けず7戦全勝、格上なのは言うまでもない。「立命こそ王者、チャレンジするのみ」と日野監督は語るが、秘策があるに違いない。失うものはもう何もない。得た自信をもって甲子園へ。さて、早稲田はどんな戦いを見せくれるか。15日、甲子園での甲子園ボウルはもう見逃せない。

 

3/3

特集
米式蹴球部特集「目指せ、関東制覇!!」

関連URL
早大米式蹴球部公式サイト
関東学生アメリカンフットボール連盟

 

(TEXT=山田浩平、PHOTO=近藤優美子)
 


 
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