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[男子バレーボール部] 

関東大学春季バレーボールリーグ戦、大会後半レポート


 4月12日(土)から始まり29日(祝)に全7試合を終了した関東大学バレーボールリーグ戦。早稲田の最終成績は0勝7敗で1部リーグ中、最下位という結果で終了、今大会は入替戦は行われないので、かろうじて1部リーグに残るという形になった。

国士舘戦

 4連敗で迎えた26日に日体大健志台米本記念体育館で行われた対法政戦、いまだ早稲田は調子を取り戻せないでいた。この日はネット際にプレーが集中、ブロックのこぼれ球をカバーすることが出来ずにコートの上に落としてしまう。しかし以前の試合よりは、息があってきたのか、お見合いをすることやカットミスは少なくなってきた。中盤、法政が粘りを見せる場面では、7番リベロの大木翔陽(スポ3)がカットで繋ぎ、5番高橋悠(スポ3)→1番徳武正哉(スポ4)→4番長内貴志(スポ3)→10番浅野智広(スポ2)と 全員で攻める場面が見られた。また、1年生でスタメン出場をしている17番市川智之(スポ1)のセンターからの速攻が決まり始める。アタッカーとセッターのコンビが合い始めたという印象であった。しかし、この試合は21-25、18-25、20-25、セットカウント0-3でストレート負けで終了した。

 続く27日、同じく日体大健志台米本記念体育館で行われた対国士舘大学戦。国士舘大学は前回の秋季リーグの入替戦で1部リーグに昇格してきたチームだ。1部昇格をして、勢いを持ったチームに早稲田は苦戦を強いられた。なんとしてでも1部リーグで戦い抜いてききた意地を見せたい早稲田であったが、ブロックが思うように決まらない。また、国士舘の不意をつくフェイントに翻弄されていく。ネットタッチやダブルハンド、サーブが入らないなど、リーグ戦で一番焦りが見える試合だった。19-25、30-28、22-25、11‐25と大差をつけられ、セットカウント1-3で国士舘大戦を終了させた。

国士舘戦

 最終戦、国士館大学に場所を移して最終戦の筑波戦を迎えた。早稲田は通算6連敗目、何とかして一勝をものにしたいところであった。この一戦は「勢いというものを今日は感じた。」(徳武選手の試合後のコメント)にもある通り、早稲田のリズムが感じられる試合であった。

 1セット目は19-25で落とすものの、2セット目では着実に点数を重ね、一歩も譲らない試合展開へ。「冷静になって上げられました。」(11番佐藤晋(スポ2)の試合後のコメント)にもある通り、アタッカーや相手の状況を見て、佐藤は筑波戦で安定感を発揮していた4番長内にボールを集中させる。2セット目を26-24で逃げ切るも、その後のセットでは終始3〜4点の点数の差を縮めることが出来ない。5セット目、踏ん張りたいところであったが、筑波に3点連続の得点を許し、そこから差を離されてしまい、惜しくもこの試合も2-3で落とす結果となった。

 

試合終了後のインタビュー

――リーグ戦を振り返ってどうでしたか?
 徳武: この結果に対しては悔しいです。途中アクシデントなどがあって、メンバーが変わってしまったりして、でもその代わりに入ってくれた、1年の市川であったり、2年の佐藤だったりが、いつもだったら経験できないだろうことを経験できたと思うので、収穫かなって思っています。
 あとは自分自身の問題があって、自分がどうやって苦しい時のチームを引っ張っていくのか、自分がどうやってスパイクを決めたり、ブロックをすればいいのかということが最上級生になってわかりました。


国士舘戦

新2年生特集『二度目の春』で特集させていただいた浅野・佐藤選手にもお話を伺いました。


――リーグ戦を終えて一言お願いします
浅野: 課題が見つかったし、関東1部リーグでアタッカーとしてどれだけ通用するのかということがわかったので、それはよかったと思います。
――課題とは?
浅野: レシーブをもっとうまくなりたいとか、あとは体力的に。 でも苦しい時にあがってきたボールが決まるとやっぱり嬉しいなって思いますね。 上がってきたトスに関しては自己責任で、カバーしようと思ってやっていました。
――大会を通して、トスが浅野さんに集中する場面がありましたが。
浅野: 思いっきりやるしかなかったです。


――2試合目からずっとスタメン出場でしたが?
佐藤: 最初はスタメンの人の代わりみたいな感じだったんですが、途中で(チームの)調子が悪くなったときに、“自分がしっかりしなきゃだめだな”って思う時があったんで思い切りやるようになってきた感じでした。
――その気持ちの切り替えはいつからできるようになりましたか?
佐藤: 今日からです。(4月29日最終戦にて)
――課題は見つかりました?
佐藤: プレーの調子の幅が大きいというか、(プレーの)波が自分の調子で左右されやすいので、もっと安定性がほしいというところですね。
――収穫できたなと思うところは?
佐藤: 試合に出れた、というのは一番の収穫だと思いますし、まだまだ自分の力が足りていないなってわかったところがいうところも収穫です。



 関東大学春季バレーボールリーグ戦、選手のアクシデントなどにより早稲田は万全の状態ではなかった。終始自分達のミスから抜け出せないという苦しい状況の中の最終戦、やっと今年の早稲田の粘りが見えてきた。惜しくも落としてしまったものの、今年の早稲田が“勢い”を見せたときの感覚というものが、選手一人ひとりが感じられる試合ではなかっただろうか。 

――伸びしろは感じますか?
 徳武: (スタメンは)僕以外下級生なので、3年生も2年生も1年生も含め、本当にこの夏どれだけ頑張るかによって、チームの成長も変わってくると思うし、後輩が今後どうなってくるかというのも決まってくると思うので、その辺が重要な課題に挙げられると思います。

 夏は早稲田の競合もそれぞれに力をつけてくる。早稲田がこの季節にどう力をつけるか、それが秋季リーグへの最大のポイントになってくるだろう。



関連URL
早稲田大学バレーボール部ホームページ

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(TEXT=池田恩、PHOTO=田辺里奈)

 

 


 
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