男子10000m競歩に出場したのはこの種目の早大記録保持者でもある小林快(社4)。昨年から自己ベストを連発、記録を伸ばし続けている小林が、またしても自己ベストを大幅に更新。従来の記録を1分以上縮めた39分27秒90の早大新記録で堂々第3位の表彰台にのぼった。
レースは序盤からハイペースで展開された。同種目のジュニア日本記録を持つ松永大介(東洋大)や、昨年のモスクワ世界陸上20km競歩で6位入賞の実績を持つ西塔拓己(東洋大)らの実力者が引っ張り、集団はすぐに縦長に。ばらけるのも早く、1000mを過ぎたころにはすでに先頭集団は5人。次々に選手がこぼれていくなか、小林はしっかりと2番手につけた。2000mを7分54秒、3000mを11分50秒と、キロ4分を切るペースに徐々に先頭は絞られ、3000mすぎには松永、西塔、小林の3名となった。
前を行く東洋大の2名は速いペースを維持しつつも細かなペースの上げ下げでゆさぶりをかける。小林は何度も離されかけるが、このようなライバルたちの動きは想定内。落ち着いた歩きでその都度しっかりと追いついた。「離されたからと言って無理にペースを上げなくてもすぐに追いつくだろうと思っていた」と冷静に自分のペースを維持した。
レースが決したのはラスト1000m。先頭集団の3人がそろってペースを上げ、スパートにはいる。世界レベルのスピードを持つ東洋大2人に食らいつこうと、小林も懸命に追うが、徐々に差は開いていった。それでも最後まで粘りを見せた小林は自己ベストを大幅更新しての第3位、自身初の関カレ表彰台を手にした。
近年盛り上がりを見せている日本の競歩。今回小林に先着した2人や、同種目の日本記録保持者である高橋英輝(岩手大)ら学生の活躍も目立っている。「世界で活躍する2人とあそこまで勝負できたことは嬉しい反面、あそこまでいって負けてしまったのは力不足」と、レース後は複雑な表情を見せた小林。今後の目標を伺うと、勝ちたい相手として上記3人の名をあげるとともに、20kmへの意欲を見せた。「世界で戦うなら20kmが主なので、そこで勝負していけるように」と、世界を見据える小林の更なる活躍に期待が高まる。
小林快(社4)
10000mW決勝 39分27秒90 3位
※選手によるコメントは下記URLよりご覧いただけます。
☆選手コメント 小林
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