場内に早稲田の選手のコールが流れる、しかも3回も。男子800m決勝は吉田貴洋(スポ4)、伊澤賢人(スポ4)、出口翔(スポ4)の3人が出場。出口は7位、伊澤は6位、そして吉田は堂々の3位表彰台を勝ち取った。早稲田大学の今大会唯一のトリプル入賞だ。
3日目の予選を3人とも難なく通過。特に出口は1分50秒13の自己記録をマークし、好調ぶりがうかがえた。迎えた準決勝、1組目に出場したのは吉田。ラスト300mから猛烈なスパートをかけ、そのまま3着でフィニッシュ。一方、2組目は強選手、平塚(城西4)の欠場でスタート。先頭を引っ張ったのは出口。緩いペースで通過し、スパート合戦が繰り広げられる中、伊澤が後半に驚異的な追い上げを見せ、出口と共に1-2フィニッシュを達成する。お互いを讃えあうようにハイタッチを交わした後、大きくこぶしを突き上げた。3人の決勝進出が決まった瞬間だった。
迎えた決勝。スタート直後からここまで好調だった出口が精彩を欠き、集団の後方でレースを進める中、吉田と伊澤は新安(順天堂4)のペースにしっかり食らいつく。終盤にレースは大きく動き、最後に吉田が必死のスパートを見せるも叶わず、3着。伊澤と出口も後半失速したものの、6着と7着でそれぞれ入賞を果たし、大量得点をもぎ取った。
思えば、昨年。田中言主将(スポ4)、出口が800m決勝で複数入賞を果たし、歓喜の渦に包まれた。それがなんと今年は3人もの選手が出場した。伊澤にとっては、昨年は無念の欠場となったこともあり、その借りを果たすことが出来ただろう。ただ3人の悔しさをかみしめる表情を見る限り、その心は決して満たされてはいない。早稲田の中距離の核心を担う4年生軍団の目は常に前だけを見据えている。
▽男子800m
吉田貴洋(スポ4)
予選 1分52秒25(2着)、
準決勝 1分50秒38(3着)、
決勝 1分51秒30(3位)
伊澤賢人(スポ4)
予選 1分52秒22(1着)、準決勝 1分52秒49(2着)、決勝 1分53秒51(6位)
出口 翔(スポ4)
予選 1分50秒13(1着)、準決勝 1分51秒80(1着)、決勝 1分55秒56(7位)
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