WasedaWillWin.com
 


 

 

(前ページの続き)公私ともに充実の毎日。そんな学生生活を早稲田で送る彼女であるが、早稲田の好きなところはあるか、との問いにはこう答えてくれた。

「あまり大学に依存していないので、すぐには思い浮かばないですね。早稲田の部活として活動していたら、いろいろ見つかると思うんですけど、私は早稲田を背負っていない気がするので…。早稲田大学所属として出る試合が少ないんです。早稲田として出るのはインカレだけですし…。」

−では、早稲田構内のお気に入りの場所などというのは特にないですか?例えば、夜のライトアップされた大隈講堂が好きだ、とか…。

 

「夜に大学にいたことがないんですよね。必修が五限にあるときは、授業が終わったすぐに教室を出て、少しでも早く練習に行きたいがために、キックボードを使って構内を移動するんですよ(笑)。暗いですから、誰も見ていないだろうと思って、凄い勢いで漕ぐんです。1分1秒を争うために、脇目も振らずに駅へ急ぐんです。」

最後に、この一年、早稲田の一学生・大槻枝美としてはどのような学生生活を送りたいかを聞いてみた。
「1年生のときには勉強は嫌いだったんですが、講義に出るうちにだんだんと面白いものも出てきて、試験前に必死に勉強する自分が好きになってきました。早稲田にしかない授業も多くあるので、楽しんでいきたいと思います。卒業後も飛び込みは続けていくつもりですが、自分が何になりたいかよく分からないんです。この一年間でやりたいことも見つけられたらと考えてますね。」

飛び込み選手・大槻枝美とはまた違った一面をうかがうことができた。

Pick Up!
第2回「高飛込みと飛板飛込み」

 このコーナーでは、高飛込や飛込みについて、大槻さんに”飛込みのspecialist”として解説してもらいます。イメージは湧いても”競技”としてはわかりずらい飛込みの世界を一緒に見て行きましょう!第2回は「高飛込みと飛板飛込み」です。

飛込み競技には「高飛込み」、「飛板飛込み」に加え、それらを2人1組で行なう「シンクロナイズドダイビング」があります。今回は「高飛込み(以下、高飛び)」と「飛板飛込み(以下、板)」の違いについて大槻さん独自の視点から解説してもらいました。

 

−飛込みの花形はやっぱり10mの高飛込みなんですか?
 「あ〜、どうなんだろう。そうですね、やっぱりメインは一番高いところから飛ぶんだと思います。」

−ということは選手としても競争率が高いんですか?
「いえ、(高飛びは)恐いのが勝つんで、メンバーはあんまりいないんですよ。」

−実際に会場で見るとすごく高いのがわかりますよね。大槻さんは恐くないんですか?
「恐いです。たいてい、高校とか大学までは飛込み選手は高飛びも板も両方強制的にやらされるんですよ。でも、年取るにつれて恐怖心が募ってくるんですよね。しかもだいたいみんな3mの板の方が楽しいらしんですよ。私はよくわからないんですけど、みんなはこっちの方が楽しいっていう。だから板の選手の方が多くなるんですよ。」

−飛板飛込みってあのポヨ〜ンってやつですよね。楽しそうですよね?
「みんなはそうらしいです。でも私は板をしてるとイライラするんですよ。いつも練習するとイライラして、プッチーンってキレて。練習終わるといつも目がどよ〜んとして、『笑って終わりなさい』ってよくコーチに言われるんですよ。(苦笑)」

−それはどういうわけで?
「難しいのは板の方なんですよ。より技術が伴うのは。高飛びの方は恐怖心に勝つってだけなんで、技術はそんなにないんです。どっちかを取るっていったら、間違いなく高飛びですね。」

ということで、高飛びは恐怖心の克服がポイントで、一方の板は技術的には難しいが、たいていの人には面白く、競技者も多いとのことでした。では今回はこのへんで。

* 高飛込み:高さ5m,7.5m,10mの固定された台から飛込む競技。通称「高飛び」。
* 飛板飛込み:高さ1m、3mに設置された弾力性のある飛板を利用して飛込む競技。通称「板」。


 

 
2/3

 

 


 
WasedaWillWin.com HOMEへもどる