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早稲田スポーツ探訪

部活動、或いはサークル活動などで、早稲田の学生は様々なスポーツと日々親しんでいます。自分以外の人が、早稲田でどんなスポーツライフを送っているか、意外に知らない人が多いのではないでしょうか。体育各部の活動を中心に、早大生のスポーツ事情をコラム形式でお伝えします。

2002/7/06更新  第14回

「野球早慶戦観戦記(慶応側から)」

 早稲田は今春の東京六大学リーグ戦で6期ぶり、3回目の優勝を決めた。その早稲田vs慶応の第一回戦、早稲田優勝の瞬間、私は慶応側の外野応援席にいた。

 もはや神宮球場に野球を観に行った回数は25回を超えるだろうか、早慶戦も10回以上観ている。4年生になり、ふと考えたのが「慶応側で野球早慶戦を観たい」ということである。よくよく考えれば、ほとんどの早大生はもちろんのこと、慶応側で応援などしたことがない。それは逆も然りだ。この悪魔の国境を越えて、敢えて慶応側で早慶戦を観戦したかった。慶応生はどのように自分の大学を応援しているのか、間近で観察したかったからだ。ここからは早大生の私が書く慶応側早慶戦観戦記である。早稲田と慶応のシステムの違いなどを含めて書いていきたいと思う。

 
慶應指導部のリーダー
 
 
早慶戦のチケット
 
1.チケットの入手方法について

早稲田:チケットはその前のリーグ戦を観に行くことによって優先購入権が与えられる。また、各学部によって販売方法は異なるが、学部別に割り当てられるチケットがある。この2通りの方法により、主に早大生はチケットを購入することになる。春の早慶戦は新歓を兼ねるサークルがほとんどで、チケットの入手は困難を極める。

慶応:慶応の応援指導部(早稲田で言う応援部)が販売日を告知して、いっせいに売り出されることになる。早稲田と違い、先を争って買いに行かなくても大丈夫というのが定説だった。ただ、今年は販売開始後4時間後に売り切れたらしい(売り切れるということ自体が意外なのが慶応なのだ、優先購入権のシステムは慶応にもあるが、利用している人はほとんどいないらしい)。その後、日吉キャンパスで再び販売を告知し、再販売が行われた。

 慶応生として、早慶戦は重要なイベントとしては位置付けられていない。明治はラグビー早明戦が最大のイベント、慶応は11月終わりの三田祭が最大のイベントとして位置付けられる。野球の早慶戦が最大のイベントと位置付けられる早稲田と慶応はやはりその重要性には差異があると思われる。

2.入場順位について

早稲田:早稲田は前もってチケットを持った人が抽選会に参加し、その抽選会によって割り当てられた番号に沿って入場する(番号は1〜250番ぐらい)。番号がない人は後回しになる。早稲田側は銀杏並木方面に並ぶ。球場に入場すると応援部が席を誘導してくれる。席待ちは原則厳禁である。

慶応:慶応はチケットを買った時点でチケットにA〜Eの番号が振られていて、そのアルファベット順に入場する。チケットの種類はA〜Eの5通りしかない。アルファベット順に集合時刻が異なり、アルファベット内の入場順番に関しては早く来た順番となる。慶応側は神宮第二球場、日本青年館方面に並ぶ。私はチケットがEだったので、9時集合、当然外野席での観戦となった。外野で、席は適当に座っていいみたいだった。私は応援指導部の正面で観戦させてもらう事にした。

3.校歌・塾歌、第一応援歌について

早稲田:早大生はおそらくほとんどの生徒が校歌を覚えているのではないだろうか(日本一校歌を歌う大学という噂は実話だろう)。応援歌「紺碧の空」に関しては校歌に比べれば覚えている人は少ないが、半分ぐらいは覚えているのではないだろうか。

慶応:慶応側で見て、あまり塾歌を覚えている人は少ないように思えた(慶応の友人曰く、3番まで覚えている人は3%いないんじゃないか、とのこと)。私個人としてはそれが残念に覚えた。応援歌「若き血」については認知度は高くたいていの人は歌っていた。

 なお、7回表裏の攻撃時、それぞれが歌を歌うが、早稲田は校歌を歌うが、慶応は若き血を歌う。慶応にとって塾歌は神聖なものなので、7回には歌わないという話を聞いた。何かがあればすぐ校歌を連呼する早稲田とは校歌(塾歌)の持つ意味合いが多少異なる(慶応の友人曰く、塾歌を覚えている人が少ないのは、こういう時に歌わないからじゃないかとのこと、その代わり若き血はすごく一般的である)。<次のページに続く>

 


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(TEXT・PHOTO=山田浩平)
 


 
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