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2002/9/16更新  第3回

初めに 7月14日に発生しましたワンゲル部員の事故により、部が一時活動停止になりました。また、牧野さん自身の意志にもより、七月号のインタビューは中止させていただきました。
7月14日の事故について 

夏合宿目前で起きた事故は、あまりにも突然で、あまりにも生死を感じさせるものであった。7月14日夜七時、バイトが終わって事故の連絡を受けた牧野さんは、病院に駆けつけた。重体。ニュースでも報道され、助かるか、助からないかの瀬戸際。部の活動中止も必至だった。

牧野佐千子

――事故のことを、詳しく教えてもらえますか?
「事故は昼間に起こりました。金政、二年生一人と四年生が一人、新人が三人の計六人で、夏合宿に向けた沢の隊の準備山行をしている最中で。夏合宿でいきなり三週間沢に行くことは無理なので、お互いの実力を知るために七月の週末は大体一泊で行って来るんです。沢の隊は行きと別の沢を下って帰ってくるんですが、帰りの沢を下り始めたときです。下り始めは水が沸いていないので、金政がそれを探していたんですね。トップ(隊の先頭)を二年生がやっていたんですが、その時分からなくて金政が先に出て行って、急なところに迷い込んじゃって。台風の後でぬかるんでいたこともあって滑っちゃったんです。最初は5メートルくらいずるずるだったのに、その後がまた急なところで、45メートルずっと。」

――事故の原因は何だったんでしょう。6月のインタビューでは話し合いの欠如が問題だと言っていましたが、そのことも絡んでいるのでしょうか。
あの事故に、原因という原因はないんです。ただ、普通にいけば事故なんかおこる場所ではなかった。。。

――助かって、本当に良かったですね。
本当です。植物状態、良くて下半身付随と告知を受けたのは二週間くらいたってからでした。植物状態かどうか分かるのは意識が回復してからで、それまでは脳がすごく腫れてました。腫れが脳幹ていう脳の中心部に及べば生死が危ないといわれる状態が一週間くらい続いていたんです。本当に心配しました。

一週間の夏合宿――やるべきことが見えてきた感じはします。
八幡山

活動再開のめどが立たず、当初8月の頭から三週間行われる予定であった夏合宿も行えるか分からなかった。しかし、金政くんの回復と、学校側から許可がおりたことで、8月17日〜25日という一週間ではあるが、八幡平(岩手・秋田)へ夏合宿に行ってきた。四年生にとったら、ワンゲル部での集大成である。

――合宿、お疲れ様でした。どうでしたか?

今回は、基本に戻って縦走してきました。行く前は、複雑でした。漠然と不安がありましたね。四年生にとったら自分たちのためにある合宿だから、それが今後のためというか義務的になってしまったのもかわいそうで。新人にとったら、毎年ほどの迫力はなかったけれど、こういう状況でやったのが別の意味ですごくよかったかなと思います。やる気のある新人たちなので、金政のためにもこれから更にがんばっていこうという感じですかね。このエネルギーが今は救いです。

――合宿を終えて一言。
四年生は、本当にお疲れ様でした。私もまだ吹っ切れたとは言えません。ただ、漠然と不安だったけれど、やるべきことが見えてきた感じはします。


 


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