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2003/8/20掲載 第2回

スピードスケート 土井槙悟 第2回

土井選手 

(前のページより)
 柔軟運動をしながらインタビューに答えてくれていた土井。筋肉質な体であると同時に、その体の柔らかさにも驚かされた。
「体が固くて、小学校5年生くらいのときに『スケートやめなさい』って言われたんですよ。『でもやめたくないです』って言って、ストレッチしてここまで柔らかくなりました。継続は力なりで何とかなるものですね。もともと自分の筋肉は固いんでストレッチを行うことがすごい重要になってくるんです。それにストレッチは体の疲労をとることにもつながりますから」

 少年時代から今に至るまで、日本中学記録の更新や世界ジュニア選手権総合優勝など輝かしい実績を残してきた土井。その裏には常に人並み以上の努力があった。そして今、「絶対行かなきゃ行けない」トリノ五輪という目標に向けて、自分に対して悔いのない毎日を送っている。
 「2年半後の全日本選手権で結果出さないとオリンッピクにはいけないんで。そこに合わせるために去年練習が不足していた分をがんばって取り返していく1年にしたいです」

将来のこと

土井選手 

 最後に将来のことについて聞いてみた。彼の口からは、こんな答えが返ってきた。
「自分のなかではバンクーバー五輪(2010年)の26歳まではスケートを続けようと考えています。どうやって続けていくかということに関しては難しいですね。今は、自分でスポンサーをつけていく時代に変わってきているんで、成績をそれなりに残していかないとスポンサーもついてくれませんし。大学卒業後は北海道で競技を続けたいという気持ちもすごいあります。多くの五輪選手を生み出している十勝に実業団がないという現状なので、十勝にチームがひとつぐらいあってもいいんじゃないかなって。また実家が農家なので、家業を継ぎながらスポンサーをつけてやろうかなとも思っていますし、その一方で東京に残って最先端の環境でやるのもいいなと。まだ答えは出せないですね」

 人間科学部での授業、将来の展望、オリンピックへの思い…いろいろなことを語ってくれた今回のインタビューを通し、何よりも情熱を傾けて打ち込めるものを持っている彼の姿が、本当にまぶしく見えた。土井と会うたびに、その目には鋭さを増しているように感じる。日々、肉体の限界に挑戦する毎日を送っているからこそ、精気を感じさせる目をしているのであろう。
 次のインタビューでは8月から始まる北海道合宿の話を聞かせてもらおうと思う。その時にはまた土井はどんな話を聞かせてくれるのだろうか。今から楽しみだ。



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(TEXT=中島和朗、PHOTO=近藤優美子)

 

 


 
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