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  Realvoice年間プロジェクト 

2003/12/26掲載 第3回

競走部長距離ブロック
五十嵐毅主将&和田節主務

和田主務
和田主務 

(前のページより)
――箱根駅伝当日の目標は。

五十嵐:まず今までのペースで全員が力を出し切れたということは良かったと思うので、本当に走る10人が力を100パーセント出すというのが一番大きな今年の目標です。特に順位は想定していませんが、うちも意地でやっているプライドがありますので、それを出せるようにしっかりと最後までやっていきたいと思います。

和田:特に強い選手は二日に走ると思うのですが、二日、三日、選手の体調を最高に、100パーセントの力を出してほしいというのがあります。それに100パーセントの力を出せば、結果もついてくると思っていますので、なんとか大手町に笑顔で戻ってきたいなと思いますね。

選手たちは寮で生活している。
「もっと寮を直したいですね」と和田談。
寮 

 静かだが、強い口調で話すふたりの印象は、初めて取材したときから変わることはない。しかし今回はいつもにも増して、実感のこもった強い言葉があふれた。世間からは例年以上に選手層が薄い、期待はできない、と言われつづけたチームを一年間まとめあげてきた中で得た経験にもとづく実感なのか、箱根駅伝本選の数週間前という緊張感なのか分からないが、ふたりにはどこか静かで程よい緊張感が漂っていたような気がする。

 話を終えて帰ろうとすると和田が私に聞いた、「近藤さん(筆者)は何年生でしたっけ」「二年です」「そうかいいなぁ、卒論まであと二年あるんですね」。そういえば彼らは四年生、学業の方のメインイベント「卒論」も彼らの頭を悩ませている。一月の中旬に提出とのこと、競技との二束のわらじは大変だ。ふと同じ学生として考える、多くの媒体では早稲田はシード権さえとれないのでは、という予想がちらついている。確かにデータを見ればそうかもしれないし、今年は例年にも増して選手層が薄いことは、事実かもしれない。しかし私は早稲田の長距離ブロックを率いるふたりの学生に会い、話しをしていると、『いいところまでいけるのでは、という野望みたいなものもある』と語る五十嵐の言葉を信じてしまう。感情的なのかもしれないが、彼らの努力の力を信じて、うまくいって欲しいと切に願う。彼らは大手町にどんな顔で戻ってくるのだろう。


3/3


(TEXT、PHOTO=近藤優美子)

 

 


 
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