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今季のW杯男子1500mにおいて、日本勢は出場選手全員がBグループで滑走することを強いられるなど、中長距離種目は、世界との差が開きつつある種目である。そういった中で土井も前半戦では”世界の壁”に跳ね返された。しかし、W杯後半戦では成績こそ残せなかったものの”世界の壁”を越えることができるといった自信がつくまでになったという。そして早くも来シーズンに向けて、更なる飛躍を誓っている。
―これでシーズンが終了しましたが満足感はありますか?
最後にいい形で終われたんで満足いくシーズンが送れましたけど、今年初めてW杯に出場して、ようやくスタートラインに立ったって感じですし、まだまだ力も下ですし、これだけに満足せず、これからあと2年、オリンピックまでになんとか上のレベルの選手たちと戦えるように力をつけていきたいです。
――今年はスケートを楽しめましたか?
はい。最後まで楽しませてもらいました。だからあと2週間、世界距離別選手権まで、まだまだ滑っていたかったんですけど、これで終わってしまったので。3月はまた来年に向けてリフレッシュして、いろいろなことを考えて、反省して、やっていこうと思っています。
――トリノ五輪まであと2年を切りましたが、残りの時間は自分にとって長いですか?短いですか?
やっている中ではすごい短いと思いますけど、その短い中でも1日1日充実させていけば長くも感じると思いますし、一歩一歩大きくなってトリノでは自分の力を試せるような所にしたいです。
ものごごろついた3歳頃からごく自然にスケートを始め、早い時期からその才能を発揮してきたものの、高校3年時のソルトレーク五輪出場はかなわなかった。昨年は大学に入学してからの環境の変化に戸惑う中で、思ったような成績を残せずに苦心のシーズンを送ったものの、今シーズンは11月の全日本距離別選手権1500mで優勝、12月の全日本選手権1500mでは2位という成績を残し、W杯への挑戦権を勝ち取って、シニアレベルでの世界デビューを果たした土井。「世界の舞台に立ってからが本当のスタート」と語る彼のスケート人生はまだまだ始まったばかりだ。そして、「行かなくてはならない場所」であるトリノ五輪まで残された時間は2年を切っている。限られた時間の中で、自己の無限の可能性を信じ、悔いのない毎日を送ることを誓って日々前進する土井。”Shingo Doi“の名が世界に知れ渡る日もきっとそう遠い日のことではないはずだ。
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