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不調を克服してのぞんだ大会

――大会前はすごい緊張感があったと思うんですが。
 2週間前はまだ調子も良くてあの時なら1分50秒も切れるかなって感じだったんですけど、後の1週間に調子が落ちてしまって、けっこうきついかなと思っていました。でも何とかコンディショニングして持ちこたえて滑れた感じです。この大会はシーズン入っていきなり選考会という難しさもありますし、そういった面でもなんとか2位に入れて良かったと思っています。

 

 表彰台にて。向かって左側が土井。

――不調とは具体的にどんな感じだったんですか。
 コーチは悪くないって言ってくれたんですけど、自分の中ではスケーティングのタイミングがずれてしまって、うまく進んでないという感じですごい良くなくて。迷ったりもしながらレースの2日前ぐらいにスケート靴の刃の位置も変えたりしていたんで、ほんと、どうなっちゃうかなと思ったんですけど、その辺は去年の経験をいかしてなんとかかんとか持ってこれたかなという感じです。

――不調の時でも修正できる能力がついてきたのは大きい。
 はい 。すごい大きいと思います。

――青柳コーチからは何か言われましたか?
 コーチはずっと「いいよ。いいよ」と言ってくれてたんで、それですごい心の余裕ができました。

W杯前半戦へ

――そしていよいよ11月13日からW杯が始まりますが。
 一戦目大事なので、なんとかハーマルで上位に食い込んでシーズン通してAグループで滑っていきたいです、最低でも。

 

 記者会見では練習環境等について質問を受けた。

――W杯の緒戦が行われるハーマルでは記録も期待できると思いますが。
 そうですね。ハーマルはかなりタイムが出ると思うので。でもハーマル以外のリンクでも1500mは1分50秒は切っていかなきゃいけないと思っているので、いいタイムで滑れるように頑張ります。

――それにしてもこの距離別選手権では新しい選手もでてきて、1500mは本当に競争が激しい。
 そうですね。1500mはスプリンターも狙ってきてますし、気が抜けないところですね。彼らの勢いで一発こられると怖いですけど、でも負けないっすから。

 大会前には不調に陥ったなかで、短期間で修正してのぞんだ今大会。1500mは長距離の選手も短距離の選手も挑戦できる距離だけにエントリーする選手が一番多く、層も厚い、加えて選考レース特有のプレシャーもある。勝たなければいけないレースに勝ち続けることは本当に難しい。けれども、2位に入り、昨年に続ききっちりと国内で結果を出した。そしてむかえるW杯前半戦、まだまだ世界のトップと差はあることは土井も痛感している。だが、今シーズンのW杯では世界を相手にその真価を見せるレースを、そしてスピードスケート中距離界に土井槙悟ありとその存在感を知らしめるようなレースをしてきて欲しい。



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(TEXT、PHOTO=中島和朗)

 

 


 
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