WasedaWillWin.com
 


  Realvoice年間プロジェクト 

2006/5/8掲載 

レスリング部 佐藤吏 第1回

 2006年度のRealvoiceでは、レスリング部の佐藤吏選手(スポ4)を1年間に渡って追いかけていきます。2年生の時点で学生チャンピオンとなり、昨年末に行われた天皇杯全日本レスリング選手権大会のフリースタイル66s級では悲願の優勝、日本一を達成した佐藤選手。現在は世界にも目を向け始め、2月にアメリカで行われた国際大会ですでにその1歩を歩み始めている。大学入学後は着実な成長を見せ、今では安定した強さを持つようになっているが、そうなるまでにどのような背景があったのだろうか。第1回目となる今回は、佐藤選手のこれまでのレスリング人生を振り返り語ってもらった。

 

 佐藤吏選手プロフィール
早稲田大学スポーツ科学部4年
フリースタイル66s級
秋田商業高校(秋田)卒業

――まずはじめに、レスリングを始めたきっかけを教えてください。
 きっかけは、僕の親が道場でレスリングを教えてるんですよ。その関係で、僕も物心付いた時にはもうレスリングをやっていたって感じですね。習い事というよりも、やらなくちゃいけない事、生活の一部って感じで。

――小学校2年から5年まで全国大会優勝とお聞きしましたが、小さい頃はどんな選手だったんですか?
 小学校2年の全国大会で優勝する前に、北日本大会っていう大会があって、そこで僕負けたんですよ。しかも伊調(姉妹)の妹(伊調馨選手)の方に。レスリングは小学2年まで男女一緒なんですけど、女の子じゃないですか?その頃の事はあんまり覚えてないですけど、負けてたぶん本当に悔しかったと思うんですよ。なんで負けたんだろうって感じで。それから毎日自主的に腕立てをするようになったんです。それまでは普通にやって普通に勝ってたって感じだったんですけど。そこで勝負の心が目覚めたというか。小4の終り頃から柔道も始めたんですけど、レスリングに役立つと思って始めました。中学では柔道部に入って。レスリングの方はその期間も高校に行って練習したりして試合には出てました。


 試合の前には勝つイメージをつくる
 

――高校時代は?
 レスリング部に入ったんですけど、僕1回も勝ってないんですよ。タイトルがないですから。高校の時はモチベーションがなかなか上がらなくて。2年生からインターハイとかも出てたんですけど、全部2番とか3番だったんですよ。

――その後奮起するきっかけなどはあったんですか?
 高3の国体、初戦でこけちゃったんです。僕はインターハイ2位だったんでシードされてたんですけど、1回も勝てずに終わったんですよ。インターハイ後に早稲田への進学も決まってて、一応最後の国体だから優勝しようかなみたいに軽く考えてたんです。そしたら結局足元すくわれたみたいな感じで。それでこんなのでいいのかってなりました。それまで早く引退したいって思ったりしてたんですけど、逆に引退したくなくなっちゃったんですよね。結局国体後の期間が1番頑張った時期ですね。(高3の)3学期は1週間大学で練習して1週間家に戻る、それでまた1週間大学に行くみたいな生活してて。今ではあの時(国体で)負けてよかったなぁと思いますね。大学入学後も、国体で負けたのが本当に悔しかったので、とりあえず入学してすぐにあるJOC(JOC杯ジュニアオリンピック)で今まで勝てなかった奴を倒してやろうと思って、そのために練習しました。結局優勝はできなかったんですけどね。


1/2


(TEXT=神崎風子、PHOTO=神崎風子、横山真弓)

 

 


 
WasedaWillWin.com HOMEへもどる