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2002/7/25 [レスリング部]

長島和幸選手 インタビュー

前のページより続く

さよならゲームの様子

オリンピック、出たいですね・・・

まだ全然そんなレベルじゃないけれど、と遠慮がちではあるが彼の目には強い意志が宿っていた。しかしオリンピック出場の前には大きな壁が立ちはだかっている。山梨学院大学の小幡選手は同じ階級でずっと目標にしてきた、そしてなかなか勝てない相手でもある。

「小幡さんに勝てないとオリンピックには出れないし、全日本も優勝できないしっていうのがあります。やっぱりずっとテクられたり(テクニカルフォールされる)、やられたりっていうのはすごい悔しいんですけど。でも自分の中で、もう無理だって思ったら絶対できないじゃないですか、なんでも。それが一番僕の心の中に強くあるんですけど、負けて負けてほんとに1点とるのでも大変な相手にレスリングで勝つのって難しいじゃないですか。実際一人になった時には勝てねぇよってときもあるんですけどそこで本当に思っちゃったら100%勝ち目ないと思うんですよ。ほんと確率的には何%かもしれないけど、自分の中に勝ちたいっていうのがあるんだったら頑張ろうと。絶対負けないっていう気持ちでマットに上がるし、普段の練習もやってるんですけどね。」


早稲田、好きです・・・

なぜ早稲田なのか、人によく聞かれるという。高校時代の活躍を知る人なら誰もが不思議に思う選択。しかしそれは自分なりに考えた末の決断だった。そして大学3年生の今、早稲田でよかったと思える彼がいる。

「人生全部レスリングじゃないわけですよね。それからの人生もあるわけだし、自分をもっと人間的に高めたかったっていうか、現にいろんな人にめぐりあえたし、早稲田じゃなければできなかった出会いとか友だちとかいっぱいできたと思うし、そういう面で恵まれてるなって。だから早稲田来てすごいよかったと思ってます。(大学生活は)楽しいですよ。単位は・・・まぁまぁ取れてますよ、4年で軽く卒業するくらいは(笑)」


インカレ、絶対優勝したいです

6月の全日本選抜、試合続きということもあってか彼の動きは精彩を欠いていたように思えた。高校から負けたことのない相手に準決勝で敗れ、3位決定戦でも延長負けを喫する。自分は精神的に弱いという自覚もある。しかしだからこそ今夏のインカレに対する決意は固い。

「(インカレは)やっぱりとりたいですね。絶対優勝したいですね。全日本選抜の前に怪我しちゃったんですよ、首を。コンディションが悪くて臨んで嫌な予感はあったんですけど的中で。調整の失敗ですね。負けてそれでまた落ち込んで。今は精神的に立ち直ったのかな。インカレでも(全日本選抜で負けた選手と)やると思うんですけど、絶対負けられないですね。今回は調整しっかりしてベスト尽くして、今回のインカレは気合いれていきます。」

8月、彼が表彰台の真ん中に立つところをこの目で見に行きたいと思う。


==プロフィール==
長島和幸(ながしま・かずゆき)
1981年群馬県出身。人間科学部3年生。
高校時代はインターハイ、全国選抜、全国グレコ大会、国体で優勝。大学入学後も2001年インカレ優勝、国体準優勝、世界学生選手権出場など活躍を続ける。全日本優勝、オリンピック出場を目指し日々練習に励む一方、音楽やメールを楽しむことも。座右の銘は一心不乱。176cm,78kg。

 

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(TEXT、PHOTO=山下葉子)
 


 
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