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[米式蹴球部特集] 「目指せ、関東制覇!!」

米式蹴球部今季総括「2002年=歴史を変えた快進撃」

 クラッシュボウル準決勝の相手は関東王者法政大。下馬評では絶対に早稲田の不利。しかし、早稲田は耐えた。粘りのディフェンスでビッグゲインを許さない。第3Q終了間際にリターンタッチダウンのビッグプレーが飛び出すなど接戦に持ち込むと、最後は残り2秒からFB神の48ydのFGが決まっての大逆転勝利。続く、クラッシュボウル決勝ではリーグ戦で惜敗を喫した専修大に勢いの差を見せ付けるような快勝劇。ここに「関東制覇」が成し遂げられた。伝統が後押しをした。早稲田は創部69年目で初めて甲子園の地に足を踏み入れることになる。

 甲子園ボウルの相手は西の怪物立命大。「アニマルリッツ」と呼ばれるアスリート集団はすべてにおいて早稲田より上だった。これまで耐えてきたディフェンスが崩壊し、オフェンスも赤い壁に跳ね返された。FB神、QB波木がタッチダウンを奪うも、14-51での完敗。しかし、甲子園初出場の早稲田の健闘に多くのファンから拍手が贈られた。

 来期の新主将にはDL有泉が選ばれた。甲子園で「関西」を経験したのは大きな遺産だ。新主将として持ち前の勝負強さでチームを引っ張っていって欲しい。DL&LBの半分以上が抜ける守備の整備は大きな課題だ。安定した守備が出来るかが連覇の鍵だろう。攻撃面ではQB波木とRB神が残るのが大きい。これにパスターゲットとしてのWR吉田、斉藤の大きな成長を期待したい。至宝波木も最上学年。早稲田の波木から日本の波木へ。関東連覇、そして甲子園でライバルQB高田との再戦を是非とも期待したい。

 今期は躍進のシーズンだった。そして来年は創部70年、日野体制も3年目に入る。がむしゃらに勝ち進んだ今期と異なり、来期は他の関東チームからマークされる存在にもなる。来期は同ブロックに法政大が入った。日体大、関東学院大、帝京大などの強豪も同ブロックだ。負けられない戦いが続く。しかし、そこで勝ち抜かねば「関東連覇」そして「日本一」へは辿り着けない。

 今期は一試合一試合が感動の連続だった。来期はどういう試合を見せてくれるのか。今でも楽しみでならない。「常勝」早稲田になれるように。私は来年以降も見守っていこうと思う。

 


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(TEXT=山田浩平、PHOTO=平田満氏、近藤優美子、田村拓実)


 


 
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