WasedaWillWin.com
 


  

  リベロ。派手なプレーは見せないものの、つねに安定したプレーが求められる難しいポジションである。ポジションを同じくして奮闘する兄弟がいる。前年の秋リーグ、全日本インカレでは互いにポジションを取り合った。今年に入り、兄・藤森亮介(人4)がキャプテンへ就くと弟・藤森圭(スポ2)の出番は少しずつ減っていった。しかし弟はつねに兄の背中を追っている。その状況の中で彼らはいったいどのような想いを抱いて日々練習に取り組んでいるのだろうか。


学生主体のチーム


 

氏名:藤森亮介
ニックネーム:リョウスケ
学部・学科:人間科学部スポーツ科学科
生年月日:S58.6.18
身長・最高到達点:165cm・305cm
ポジション:リベロ
出身高校:岡谷工高(長野)
出身地:長野県諏訪市
血液型:AB

――まずはじめにチームの状況をお聞かせください?
兄: 四年生が忙しくてあまり部活に出れていなかったので、状況としていいとは言えないです。インカレも成績のわりに調子よくなかったですし。
弟:他の大学もメンバーいなかったからじゃないですかね。

――去年のチームと大きく何が変わりましたか?
弟: バレースタイルはかなり変わっていると思います。特にバレーのスピードとかは。
兄:やっぱうまい人がたくさん入ってるから大崩れはしないし。それにリーグというよりトーナメント向きのチームであるような気がしますね。

――話は変わりますが、高校、大学、ポジションもすべて同じですが、互いにどのようなことを意識しますか?
弟: 僕はあまり意識してないです。
兄: 弟のほうが技術的に見ても、うまいってことはわかっているんで。それに、恥ずかしくてほとんどふたりだけでしゃべることもないし、バレーの話も特にしませんからね。

――お互いに一番評価できる点は?
兄: サーブ、レシーブ・スパイク、レシーブ…
弟: 全部じゃん(笑)。
兄:全体的に見て負けてますね。普通にやったら、まじで弟のほうがうまいです。僕が試合にでているのは面目上キャプテンだからですよ。四年生になってまわりがよく見えてるというのは技術以上に大きく違う部分だと思いますけど。あとこいつは練習しなくてもバレーができる!!センスがあります。努力したかセンスでやってるかですね。
弟: 僕は努力したほうですね。
兄: 逆だろ(笑)。僕は初めからうまくなかったんで。


 

氏名:藤森圭
ニックネーム:けい
学部・学科:スポーツ科学部・スポーツ文化
生年月日:S60.10.12
身長・最高到達点:170cm・305cm
ポジション:リベロ
出身高校:岡谷工高(長野)
出身地:長野県諏訪市
血液型:A

――高校時代はともにキャプテンでしたが?
兄: ほんとは嫌でキャプテンやる予定じゃなかったんだけど、仕方なくやるって流れで。
弟: セッターの北沢がコートの上ではキャプテンでしたけど、チームキャプテンはやっていました。リベロはずっとコートの中に入っていられないんで。でも、バレーを知っているということでキャプテンになりました。

――キャプテンの経験から学んだことは?
兄: 練習指導は監督がやってくれるけど、試合でコートにたったときはやっぱキャプテン頑張らないと。結局は高校生だからいくら練習で鍛えられていても試合ではボロがでてしまうんです。そこでキャプテンがどれだけまとめられるかという部分ですね。
弟: 僕もそう思いますね。メニューを考えるのは先生だったけど、練習するのは自分たちなので。チームの中で厳しくやるにはやはりキャプテンが上から言ってあげないとチームがまとまらないんです。

――お互い試合とか練習でどういうことを指摘しますか?
兄: めったにないですよ。でも(コートの)中に入っていてわかんないことは、(コートの)外にいるほうが絶対見えてるから、そこで見えてきたことは指摘しますね。ポジション取りの位置とかどういう風にやられているからどういう風にしろとか簡単なことですけど。

――中学時代はどのような生活を?
兄: 僕はガリ勉してました。でも、こっち(弟)は中学選抜でバレーをやってて。
弟: 僕はあまり勉強してませんでしたね。

――高校に入ってからは?
兄: 旗振りとボール拾いを。初めはそれでやってて、夏合宿にたまたまレギュラー入りして他の人たちが潰れていって、そのまま練習してたら国体でることができました。最初はまったく注目なんかされてなくて。レギュラー入りしてからはほんとに努力をするようになりましたね。

  (次のページへ続く)

 

1/2

 

(TEXT=村山裕太、PHOTO=近藤優美子)

 

 


 
WasedaWillWin.com HOMEへもどる