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キャプテンとしてチームをまとめた徳永悠平(人4)来期はJリーグでの活躍を期待したい
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アテネ五輪代表徳永(人4)や、U−20日本代表兵藤(スポ2)など、トップクラスの選手を数多く抱え、大きな期待をもって迎えた今シーズン。3年ぶりの関東リーグとはいえ、1部昇格はもはや至上命令と言えた。関東リーグの結果を見ると、16勝4敗2分で、2試合を残しての文字通り他を圧倒して優勝を成し遂げた。そして夏には久々の出場となった総理大臣杯で、準優勝という結果を残した。近年の不調を覆すように、実に充実したシーズンだったといえる。その要因として挙げられるのは2つ。激しい競争意識からの成長によって厚みを増した選手層、そして就任2年目を向かえチームに浸透した大榎イズムである。
試合毎にヒーローが代わる選手層の厚さ
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後期リーグで6得点と大ブレイクした島村毅(スポ2)
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まず、データを分析してみよう。今期、ア式はリーグ22試合で62得点を記録。もちろん、リーグ最多得点である。しかし、リーグ得点王もアシスト王もいない。出場した26人中(GK3人を除く)、実に18人もの選手が得点を記録した。これは、特定の選手に頼らず、様々な形で得点を奪ったということがわかる。一方、19失点と抜群の安定感を見せた守備陣も、チームで唯一全試合フル出場の金守を除いて、実に5人の選手が3バックを務めた。メンバーが代わっても質が落ちない、組織の熟成度の高さがうかがえる。
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キレのあるドリブルと、精度の高いクロスで左サイドを駆け抜けた玉田英史(商4)
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次にシーズンを辿ってみる。前期リーグでは玉田(商4)が4年生の意地を見せ、途中からレギュラーを奪う好調ぶりを見せると、同じく4年生の霜田(人4)が怪我の時久(スポ3)の穴を埋めた。総理大臣杯では予選・本大会を通じ、1年生渡邊(スポ1)が怪我のエース矢島(人4)に代わる大活躍。塗師(スポ1)もこの大会からレギュラーに定着した。また、選手交代によって勝利を掴んだ試合も多かった。後期リーグで、島村(スポ2)が大ブレイク。途中出場が主ながら6得点を記録。また、中島(社学2)がドリブル突破を武器に、流れを変えるスーパーサブとして活躍した。途中出場でもしっかりと結果を残せるバックアッパーの存在、そして機を心得た大榎監督の采配が光った。また、途中兵藤がワールドユース等で欠場する間に、同じトップ下の山本(スポ2)
が大きな成長を遂げた。リーグ戦全試合に出場し9得点でチーム得点王。その他の試合でも、貴重な得点を連発した。来期は更なる飛躍が期待される。ア式は、警告、怪我、さらに代表・選抜召集によって、常に同じメンバーで戦うことは不可能に近い。その中で、長丁場であるリーグ戦、そして、一発勝負である総理大臣杯で結果を残せたのは、選手各々の成長で選手層が厚みを増したからだろう。その裏にあるものはチームの中にあり続けた競争意識。それが浸透したのは大榎監督の見事なチーム作りによるところが大きい。
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