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  今年の早大競走部を語る上で欠かせない存在なのが1年生の竹澤健介である。4月の東京六大学対校大会で5000m2位という好スタートをきり、その後も箱根駅伝予選会で日本人1位、ハーフマラソンの早大記録更新など、輝かしい成績を次々と残していった。早稲田の新エースとして箱根駅伝での2区も期待されている彼はいったいどんな人物なのだろうか。




竹澤選手。
 

竹澤健介選手プロフィール
早稲田大学スポーツ科学部1年
報徳学園高・兵庫県
出身
1万メートル自己ベスト・28分37秒75

――大学生になってそろそろ9ヶ月、早稲田大学競走部という環境はどうですか?
  かなり自分に合ってるんじゃないかなって思います。高校では寮生活だったんですけど携帯電話も持っていなかったし、寝る時間も決まってて、自分の時間っていうのが全然なかったんです。それが普通だと思ってたんで、外に出てみて逆にビックリでした。大学では寮生活でもプライベートな自分の時間も増えたんで、その分「やろっかな」って気持ちになれますね。まぁ休みもだいたい寮にいて寝てるんですけど(笑)。

――高校時代はどんな選手だったんですか?
 僕、高校2年まではインターハイ1回も出てないんです。1年の時は普通に行けなかったし、2年の時は怪我が多くて。だからまともに練習できたのは高1の時と高3の夏くらいですね。

――渡辺康幸監督に憧れて早稲田へ入ったと聞いていますが。
 そうですね。だけど自分の想像してた人と違いすぎて「まじかよ?」って思いました(笑)。良い意味の裏切りですね。あまりとやかく言わない所が自分の性格には合ってるんですけど、感覚が天才的で、自分のやってきた事とは一味もふた味も違う。基本的に「行けるよ、行けるよ。」とか、「バーっと行ってガーっと帰って来い。」とかって言われます(笑)。

――その指示を竹澤くんは理解できるんですか?
 だいたいわかります。求められている事はわかるので、こうゆうことをすればいいのかなぁって…。

予選会での模様。
 

1年生ながら目覚しい活躍をした竹澤。

――4月の東京六大学対校大会に始まり、ここまで快進撃ともいえる成長をされていますね。
 たいした事は考えてないです。勝ちたいと思って走ってるだけですね。だけど速い人と喋るのが好きなんです。以前(順天堂大学の)松岡(佑起)さんと話した事とかは今でも繋がってます。みんなと一緒じゃなくて独自の世界を持っているので、それを聞いて試したいっていう気持ちがあって。これをやったからとか、こうゆう精神状態でこの試合に臨めたからとか、どうして速くなったのかを理解した上でやらないとなんのために練習してるのかわからないですよね。考えてもその通りにはならないけれど、近づいてはいると思います。

――いよいよ初めての箱根駅伝が近づいてきましたが、今年のお正月はテレビで見ていました?
 見てました。

――どんな事を考えて?
 あまり深くは考えてなかったです。早稲田がどの位置を走っているかは気になりましたけど、入ってからが自分の早稲田だって思っていたんで、強い思い入れとかはなかったですね。

――では目標は?
 早稲田で駅伝を走ることが自分の夢であり目標でもあったので、思い切って走りたいです。いけるかどうかはやってみないとわからないけど、そのために努力はします。勢いにまかすタイプなんで良く転がればラッキーだなぁって。ぶっこんでいかないとおもしろくないし、それが自分の走りでもあるので、後悔しないようにアグレッシブに走りたいと思います。

  普段はほとんど表情を変えず淡々と走る竹澤だが、素顔の彼は人懐っこい笑顔が印象的。「エース」という肩書きに惑わされることなく、自分らしさを大切にし、のびのびとしている。1年生、夢から目標に変わった初めての箱根駅伝。「竹澤健介」らしい走りを見せて欲しいと思う。

特集
箱根駅伝特集「未来への架け橋」

関連URL
早大競走部公式サイト
第82回箱根駅伝公式サイト

 

(TEXT=神崎風子、PHOTO=近藤優美子、横山真弓)

 

 


 
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