箱根駅伝特集　「未来への架け橋」 [ WasedaWillWin.com ]

　　あと22秒と迫りながらも、シード権が早稲田の手元からするりと抜けた昨年度の箱根駅伝。悔しさをかみしめ、駅伝主将である高岡弘（人4）を中心に動き出した新チームであったが、6月に行われた全日本大学駅伝予選ではあと一歩のところで本選出場を逃すなど、前半戦は常に焦りと危機感が隣り合わせにあった。

　その一方で、早稲田に舞い込んだ新しい風がチームに活力を与えた。箱根駅伝予選会では日本人選手中1位など、渡辺康幸駅伝監督の再来ともいわれる竹澤健介（スポ1）をはじめ、1年生の成長がチームに刺激した。そして夏以降、上級生も本来の力を取り戻してきた。

　箱根駅伝総合3位で歓喜の涙を流した早稲田から4年。現在のチームは4年生を始め、正月の大手町で悔し涙を流した経験しかない。主将の高岡が「何よりも仲が良く、団結力がある」と評する今季の早稲田は、このまま上昇気流にのり、最低でも悲願であるシード権を獲得したいところだ。

　早稲田は「復活」するのではなく、新たな風を取り込みながら自分たちのチームを作り上げてきた。そして数年後には、総合優勝を勝ち取るという目標を掲げている。彼らは今回の箱根駅伝で、未来のチームに輝きを与えることができるのか。今、早稲田は悲願の達成を目標に、チームの輝かしい未来へとつながる架け橋を築こうとしている。

※本年度の箱根駅伝、早稲田は残念ながら総合13位に終わり、シード権を逃す結果となりました。

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連載：早稲田スポーツ探訪第48回
「みんな大好き箱根駅伝」
TEXT、PHOTO=横山真弓