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――それでは次に、母校・盛岡商業の選手権優勝についてもお伺いしたいと思います。まずは優勝についての感想を聞かせてください。
山本:
嬉しいです。びっくりってのはありましたけど、素直に嬉しいですね。優勝っていうのはスゴいことですからね。
――今回優勝したチームの印象はいかがですか?
山本:
齋藤先生が言ってたのは、目立つ選手はいないけど皆で泥臭く、みたいな感じで。その通りのチームかなって。みんな必死に頑張るし、最後まで、90分走り続ける体力もあるだろうし。そういうところは見ていて、ひたむきなプレーというか、すごく良いなぁって感じました。最後まで諦めないし、 “東北のチーム”って感じでしたね。
ウィルウィン:
観戦はどのくらい出来ましたか?
山本:
一回戦の大分との試合と八千代戦は観ました。
ウィルウィン:
齋藤監督や、後輩となる選手の方々とは何かお話されましたか?
山本:
監督とは一回戦の試合の後に軽く話して、八千代戦の試合の前と後にも挨拶して。監督からはアジア大会のことについて「(試合は)出れなかったけど、良い経験だろうからこれから地道に頑張っていけ。」ということを言われました。準決勝の時には(後輩の選手たちに)頑張ってくださいって言えました。
――齋藤監督は山本選手から見てどういう方ですか?
山本:
練習の時とかは厳しいですけど、普段はめっちゃ面白いっす。見た目じゃ想像出来ないっすけど(笑)。恐いというか厳格なイメージがあると思うんですけど、けどすごい笑わせてくれるというか。高校の頃は良くしてもらいました。
――山本選手自身の選手権の思い出は?
山本:
思い出は、もう最後コテンパンにやられて終わったって感じですかね。青森山田に7−1で。選手権っていう大会自体すごい昔から憧れていたっていうか、中学生くらいの時から出たいっていうのがあったんで、初めて出たときはすごい嬉しかったってのは覚えてますけど。
――山本選手はバレンシアの練習に参加されていましたが、いかがでしたか?
山本:
楽しかったっすよ。Aチームは最後の日しか見れなかったんで、チラッとしか見れなくてちょっと残念だったんですけど。練習はユースと三回、Bチームと二回やって。Bチームはやっぱり上手かったですね。当たりとかガツガツくるし。いろんなことを感じられました。こっちとはやっぱサッカーが違うんで、向こうはとりあえず自分!みたいな。まぁ積極的というか。ボール持ったらドリブルし始めるし、誰にも出さないみたいな感じで。守備とかもけっこう連動しないで個人個人でいくんですよ。だからやってて大変だなぁとは思いました。積極性というのは、なんというか、例えば僕がボール持ったらとりあえず「パス出せ!」って。それで出さなかったら「なんで出さないんだよ!」みたいな。逆に僕がフリーで「今出せば全然フリーでしょ!」っていう時でも強引にシュート撃ったりして。「出せよ!」って思っても、まぁでもそういう風な強引さが大切なのかなっていうのは感じました。良い経験になりましたね。
――新年度のア式は『RETADOR〜挑戦者〜』というスローガンみたいですが、山本選手自身の新年度の抱負を教えてください。
山本:
抱負はやっぱ、タイトルを取るってことが一番ですね。全部取りたいですけど、まずは総理大臣杯から。タイトルまだなんにも取ってないので、取りたいです。
ウィルウィン:
兵藤選手(新主将・兵藤慎剛選手・スポ4)が新チームのキャプテンということですね。
山本:
そうですね。兵藤がキャプテンで修人(副主将・鈴木修人選手・スポ4)がサポートしていくっていう形でバランスとれてると思うんで、良かったと思いますね。
ウィルウィン:
山本選手は?
山本:
あんまりそういうタイプじゃないんで、後ろから見守ってます (笑)。
〜インタビューの最後に〜
今回山本選手へインタビューをさせていただくにあたり、大榎監督からもお話を聞かせていただきました。 ――大榎監督からご覧になった山本選手とは?また、山本選手に期待していることは?
大榎監督:
非常に能力は、ポテンシャル的には高い選手だと思うので、期待はチームでも一・二番に入るくらいしていますね。でも昨年はポジション的に被ることが多くて。兵藤と被るポジションが彼の一番やりたいポジションだろうけど。けれども日本の左サイドはなかなか選手がいない。当然彼もJを目指すだろうから、彼に経験を積ませる意味でも彼が活きる意味でも、そこで使って経験を積ませてみようと思っています。やっぱりもっといろんなポジションがやれるような多様性というか、いろんなところをやれるようにという意味で、今年もフォワード・サイド・トップ下と平行してやってもらうように。本当にジャンプ力やスピードの面でも持っている選手なので、あとはコンスタントに自分の力が出せるように。それはメンタル的な面が大きいかもしれないし、それから、素晴らしいプレーもあるけれどもイージーなミスもある。そこをもっと減らしていかなければならない。クオリティーを上げていかなければ上のレベルにいったら厳しいので、そこは課題であり期待もしています。
「もう四年生になるから、ちょっと意識変えていかないと。」
そう語る山本選手にかかる期待は非常に大きい。その分伸し掛かるであろうプレッシャーに負けずに、山本選手らしいサッカーを遺憾無く発揮してくれることを願っている。
最高学年として、最終学年として、決意を新たに今シーズンを迎える山本選手が、来年の今頃、桜が満開に咲く季節に、とびっきりの笑顔でいられますように。そして、今シーズンが山本選手にとって、ア式蹴球部にとって、実り多き年となりますように。
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関連URL
早大ア式蹴球部公式サイト
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