11月4日、愛知県名古屋市の熱田神社西門前〜三重県伊勢市の伊勢神宮内宮宇治橋前、8区間106.8キロで行われる第39回全日本大学駅伝対校選手権のコースの特徴及び、早大・注目選手を紹介する。
1区は14.6キロで、8区間中2番目に距離の長い区間。レースの流れを作る重要な区間であるため、例年各チームとも、勢いのある選手を起用している。アップダウンもほとんどないため、ブレーキなく、先頭から30秒以内でタスキを渡す事が、上位入賞への第一歩となる。続く2区(13.2キロ)は、10000m28分台の選手が集うエース区間。さらに3本の橋を渡るためその都度アップダウンがあり、タフなコースである。3区は9.5キロと最短区間だが、ラストに上り坂が待っている。スピードに加え、冷静さを必要とする区間である。そして4区(14.0キロ)は一つの勝負所。各チーム安定した力を持つ選手を起用する場合が多い。ここまでが前半戦だが、例年ほとんどのチームが前半にチームの主力選手を配置する。4区終了時で上位争いに絡んでいなければ、その後の展開が厳しくなるだろう。
5区(11.6キロ)、6区(12.3キロ)、7区(11.9キロ)はつなぎといわれる区間だが、ここで堅実にタスキを繋ぐ事が非常に重要であり、チーム力が問われる区間である。特に6区では、近年優勝校がここで抜け出すパターンが増えている。最長距離を走るアンカーのためにも、前半戦の流れを維持する事が最低条件だろう。そしてアンカーの8区は最長の19.7キロ。各チーム爆発力のある留学生選手や、長い距離に安定感のあるエース級の選手を起用する。上位入賞のためには、7区までを確実に上位で繋ぎ、アンカーにタスキを渡さなくては、最終区での大逆転は非常に厳しいだろう。
早大の中心となるのは、エース・竹澤健介(スポ3)と、4年生の駒野亮太(教4)、本多浩隆(スポ4)。エース区間で起用される可能性が高いが、実力通りの走りができれば問題ない。強い気持ちで各校エースと戦ってもらいたい。また、注目したいのは、加藤創大(スポ2)、高原聖典(人2)の2年生コンビ。ユニバーシアード・ハーフマラソンで5位入賞という実力を持ちながら、出雲駅伝では1区で出遅れてしまった加藤。前回の悔しさを晴らす快走をみせてくれるだろう。そして今季成長度No.1の高原は、先日10000mで29分7秒5の自己新をマーク。勢いのある走りでチームに流れを呼び込んでもらいたい。そしてキーマンとなるのは1年生の中島賢士(スポ1)。起用されれば大学初駅伝となるが、10000m29分13秒52と実力はある。今後(箱根駅伝)のチーム作りのためにも、好走に期待がかかる。
前回の出雲駅伝では悔しい思いをした早大だが、その後の記録会では多くの選手が自己ベストを更新し、成長を見せている。全員が今持つ力を最大限発揮し、今年度最大の目標である箱根へと繋がる、実りあるレースとなる事を期待している。
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