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――教職課程も取っていて、競技と平行していくのは大変ですよね?
そうですね…(笑)。でも教職があると道が広がると思うので。(資格が)なかったら教えるという立場にはなれないし、そこで一つ自分が狭まるような気がするので、取れるものは取っておいた方が。両親が両方先生なんで、余計にやっぱり安定を求める性格なんですよね。
――ゼミではどんな勉強をされてるんですか?
脳神経系というか、脳とスポーツみたいな。睡眠についてや、スポーツ精神生理について調べるゼミなんですけど。
――競技にも役立ちますね。4月の遠征では時差ぼけの解消の実験をされたとか?
そうですね、競技に役立つ事がやりたいなと思ってゼミに入ったので。時差の事は春先(4月の遠征)ではまだ本当に良いのか悪いのかわからないっていう実験の段階だったので、その分リスクもありました。
――時差ぼけには全くならなかったんですか?
全くならないわけではないんですけど、多少はましで。向こう(海外)で結果が出れば良かったので、それは良かったんですけど、日本に帰ってきた時に時差ぼけが厳しくて、苦しかったっていうか。メラトニンを飲んでいて練習時間に眠たくなったりもするので、調整の仕方が難しかったです。
――それでは、今後の駅伝についてお聞きします。今年は三つの駅伝を走ることになるのですが、昨年までとどのような違いがあるんでしょうか?
今年は春先、結構試合に出て疲れも溜まっているので、試合の数を減らしていきたいなと思ってるんですけど。試合をしすぎると調整など持っていき方も難しくなってくるんで、スパンを空けて、箱根まではそんなにレースを踏まないようにします。
――リラックスした状態で、ということですか?
そうですね。今年は疲れた状態で試合に出るって事が多かったので、冬はもうちょっとゆとりを持ってやらないと、しんどいかなって気はしてます。国際千葉駅伝には出ることになると思うので、駅伝を4本走りますし。
――渡辺監督は、竹澤さんは練習に対してまじめすぎるとおっしゃってますが。
どうですかね、そんな事もないと思うんですけど。やぱり不安になるので、気持ち的にゆとりがない部分はあります。その事を言っておられるのだと…。肩に力が入ってるって事なんじゃないですかね。
――肩に力が入ってしまうのは、周りからのプレッシャーも関係ありますか?
そうですね…応援してもらえるのはすごく嬉しいですし。でもやっぱり最終的には自分自身が自分自身に一番期待してると思うので。
――出雲について具体的な区間の話はありましたか?
まだわからないんですけど、監督が言った区間を一生懸命走ればそれで良いかな、と。
――走りたい区間はありますか?
箱根の2区にはこだわりはあるんですけど、それ以外の駅伝は出た事がないので、自分の中ではちょっとまだ…。
――試走などは?
現地に入ってみないとわからないんですけど、僕、試走ってあんまり関係ないんで。23qとか、距離が決まってるじゃないですか。それに向けて、走れば終わるんで。「疲れたら粘ればいいわ。」と思ってるタイプなんで、コースがどうだとか、あまり気にならないんです。
――アップダウンとか、気になりますよね。
あるっていうのがわかってれば良い(笑)。頭の中にないのにいきなりくるとあれですけど、全部コースを覚えてる必要はないと思うし。
――結構アバウトなんですね(笑)。
そうですね、基本アバウト(笑)。なんとかなるだろ、っていうのが1番あります。全部固くなって、ここでこうしなきゃいけないって思ってやると、じゃあそこでもしその状態で走りきれなかったら、じゃあその時はどうするって、全部変わっちゃうじゃないですか。じゃあ始めっからまっさらにして、駄目だったらまたそこで粘ればいいじゃないかっていう考えを持ってれば、割とゆとりをもって走れるんじゃないかなって気はするんですけどね。
――これまでのレースもその考え方でやってきたんですか?
だいたいそうですね。トラックレースはやっぱりラストの勝負の事もありますし、走り方も変わってきますけど。まぁそういう考えっていえば考えなんですけどね。走れば終わるっていう(笑)。走ってみないと、やっぱり自分がどこまで余裕があるのかわからないので。
――チームの状況はどうですか?9月22日の日体大記録会では練習の疲れが出ているようでしたが。
僕的な考え方では、練習をしたから走れないとか、そういう風に言いたくないですね。出るからには気持ちを切らないレースをしたいと思ってるので、調子が悪い時は調子が悪いなりにまとめられてっていう選手に全員がなれたら、早稲田は強くなれるんじゃないかと思うんですけど。
――来年には北京オリンピックもあり、兼ね合いが大変ではないですか?
僕的には全部が繋がってると思ってて、トラックのスピードは駅伝に活きるし、駅伝のスタミナはトラックに活きると思うので。なので全部同じ指標で持って行けたらいいのかなという気はするんですけど。北京出るからには大阪以上にって気持ちも持ってます。
――では出雲に向けて目標を。
精一杯走ります。
――見ている方へのメッセージをお願いします。
うーん………(苦笑)。野球だけじゃなくって、陸上も見に来てくれると嬉しいなと思いますね(笑)。
今回お話を伺っていて印象的だったのは、竹澤選手の口から何度かでてきた「僕の考えとしては…」「僕的には…」という言葉。「言葉で伝えるのは苦手」と言いながらも、陸上に対する彼なりの熱い想いは十分にみなさんに伝わったのではないだろうか。これから始まる駅伝シーズン。次は竹澤選手が“走り”で伝える想いを、しっかりと受け止めたいと思う。
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出雲駅伝特集 「襷−TASUKI−」
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