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  ア式蹴球部中川裕平選手×松本怜選手対談

 7月上旬に行われた関東学生選手権では、それぞれシングルスで準優勝、4位となった足立智哉選手(スポ2)と笠原弘光選手(スポ1)。昨年度の全日本選手権では、息の合ったダブルスでベスト8入りを果たした。その出会いはなんと、卓球の名門・東山高校時代を遥かに遡る今からおよそ10年前ことだった。 2人の強さの秘密はどこにあるのだろうか?インカレ直前の今、関東学生の自評や高校時代の秘話、そしてこれからの抱負についてなどたっぷりお話頂いた。





 

足立智哉選手プロフィール
スポーツ科学部2年
東山高校出身

2007
平19関東学生新人選手権 単複準優勝
平19春季関東学生リーグ戦:
殊勲賞、優秀選手賞、最優秀新人賞
全日本選手権 複ベスト8
2008
関東学生選手権 単準優勝

――関東学生選手権について。
足立: 僕は正直、結果からいったら実力以上のものが出たと思っています。内容は自分としてはあまり良くなかったと思ってるんですけど、結果の2位っていうのだけは自分の実力からしたら上出来なんじゃないかな、と。まぁ、まぐれです。
ウィルウィン: 笠原選手は足立選手の決勝の試合を見て、どう思いましたか?
笠原: 勝ったと思いました。
足立: (笑)
ウィルウィン: 笠原選手は初めての関東学生で4位でしたが?
笠原: 本当は優勝を狙ってました。準決勝の時もいけるかなと思ってたんですけど、あんまりボールも合わなくて、とにかくこっちの凡ミスが多くて、何もしないまま終わっちゃって。残念っちゃ残念でしたが、初めての4年生まで出てる大会だったので頑張ろう、と思ってやってました。
ウィルウィン: 相手は明治のエースの水野選手でしたが、勝てた試合だと思いましたか?
笠原: はい。そんなに強いとは思わなかったです。点数だけ見れば0-4で楽勝で負けたって感じですけど、でも僕も別に何もしてないし、凡ミスだけで負けたので。
ウィルウィン: お2人とも水野選手と当たり、笠原選手は0-4、足立選手は接戦でしたが、笠原選手は自分と足立選手の試合のどこが違ったと思いましたか?
笠原: まぁ、技術力が違いました。
足立: (笑) いや!僕の方が明らかに実力も技術もだいぶ下回ってます。
笠原: 嘘っす。今だけっす、こんなこと言ってるの。
足立: いや、これが事実です。僕は本来はランクに入れたらいいと思ってたんですよ。ランクに入れたら全日学(全日本学生選手権)推薦なので。とりあえずランク入っていうのを目標にしてて、勝つごとに「もうこんな機会はないだろう」と思ってました。でも「もう満足や」という気持ちを出さずに一戦一戦、って感じでした。けど、こいつは優勝が前提にあるから、あまり満足してない感じがあります。僕は満足していないっちゃそうですけど、上出来の2位です。
ウィルウィン: 監督もよくおっしゃっていますけど、そういう「挑戦者」の気持ちが良いのでは?
足立: 僕は「負けて元々」でいっちゃうと最終的に負けるんじゃないか、と思う派で。競れるけど負けるんじゃないかと思ってしまうので。(関東学生の本戦は)実際は雲の上の存在なんですけど、試合中だけは「勝ってやろう」って思ってましたね。
ウィルウィン: 暑い中での試合でしたが?
足立: あまり体力がない方なので、できるだけ簡単に勝ちたいな、と思ってました。せっかくここまできたので、優勝したいって思いもあって。
笠原: 僕はあんまり(球が)飛んでいかなかったような気がしました。
足立: 気温が高いと、比較的球は弾むようには出来ています。ラバーも柔らかくなって。台があまりよくなかったですね。
笠原: 結構沈んだり上がったりしてる台があって。まぁそれは皆一緒なんですけれど。
ウィルウィン: ダブルスでは胡・佐藤信組(埼工大)以外にはストレートで勝っていますが、このペアとの試合はどうでしたか?
笠原: 中国人選手って色々やってくるんですよね。日本人やったら「これしかできない」ってのがあるんですけど、左利きで色々できるし優れてるボールがあって。パートナーの人はフットワークとフォアハンドが強いんですよ。胡選手がやってくることに対して厳しいボールが送れなくて、パートナーに持っていかれたっていう感じですね。シングルスで(胡選手と)やった時は、厳しいボールでも一本繋いでラリーすればいいって感じだったんですけど、ダブルスは佐藤選手のフォアハンドが強かったので、厳しかったです。
足立: 佐藤さんにフォアハンドでやられて、仕掛けられて上手くもっていかれたっていう感はあります。笠原と一緒のような感じです。僕は今回に限っては、正直言うとシングルスの方に思い入れがありました。ダブルスは全日本(ベスト)8だし、リーグ戦でも最優秀ペア賞を貰ったので、全日学の推薦が決まっていて。投げやりとかじゃないですけど、ダブルで負けた後に「シングル頑張らなあかん」って思って。むしろダブルで勝ってたら、シングルであそこまでいってなかったんじゃないかな。特に暑かったし、一試合するだけでびしょびしょになるし、ダブルスも最終日まであったので。まぁ、結果論と言い訳ですけど!


 

笠原弘光選手プロフィール
スポーツ科学部1年
東山高校出身

2007
全日本選手権 複ベスト8
2008
関東学生新人選手権 単ベスト8、複3位
春季関東学生リーグ戦:
殊勲賞、優秀選手賞、最優秀新人賞、最優秀ペア賞
関東学生選手権 単4位

――優勝した春季リーグ戦について。
ウィルウィン: 笠原選手は初めてのリーグ戦でしたが、どうでしたか?
笠原: 優勝できたんで、良かったです。皆には緊張する、って言われてたんですけどそうでもなくて、意外に上手くいきました。
ウィルウィン: 足立選手は1年生の時リーグ戦はどうでしたか?
足立: 僕の場合は緊張しましたね。試合中に上手く立て直すことがあまりできないので、始めから自分を奮い立たせて、元気良く勢いでいかないと負けるな、と思ってました。
ウィルウィン: 笠原選手は4つの個人賞を総なめしましたね。
笠原: 4日目に勝ったくらいから「いけるんちゃうかな」と思い出して、正直4つ狙ってました。最終日、僕が1番と4番で勝ってチームが勝てばいけるな、と思ったんですよ。で、勝てたんで良かったです。

――お互いについて。
ウィルウィン: 西田(渚、教3)選手から「笠原君が足立君に敬語を使っているところを見たことがない」と聞きました。
足立: (笑) そうですね、小っちゃい頃からの仲なので。
笠原: 使ったことしかないんですけど。
足立: いや、使わない使わない。本当に使わないっす。小学校5年位からの仲なので。日本代表系の試合とか合宿で一緒になったり、近畿地区の試合でもよく当たったり話したりしてて。
ウィルウィン: もうお互いを知り尽くしているのですね。
足立: そうですね。分からないことはあんまないですね。

 

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(TEXT=田辺里奈、PHOTO=岡崎聡、EDIT=池田恩)

 

 


 
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