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[2008年度早稲田スポーツ総括] 競走部(トラックシーズン)

競走部 2008年度総括&2009年度展望

 08年度圧倒的な強さを見せた4継チーム。
全日本インカレでは大逆転劇で優勝を飾った。

 日本長距離界のエースである竹澤健介(スポ4)を主将に据え、2008年度シーズンに臨んだ早稲田大学競走部。その竹澤は07年の世界選手権に続き、8月に行われた北京オリンピック代表に選出され、現役箱根ランナーとしては44年ぶりの五輪出場を果たした。また、短距離、中距離ブロックがインカレ、日本選手権といった大舞台で複数入賞する一方で、フィールド陣や女子の躍進も目立つなど、様々な種目で「エンジのW」が日本陸上界を席巻した一年だったといえる。新シーズンの開幕を控えた今、改めて2008年度の競走部の活躍を振り返ってみたい。(※学年は全て旧学年)

強さを見せたワセダスプリント陣

 800mの早川達哉(スポ4)。 引退レースで
マークした1分49秒05は、08年度国内5位の好記録。

 08年度、最も輝きを放った短距離ブロック。その原動力となったのは江里口匡史(スポ2)、木村慎太郎(スポ3)、木原博(スポ3)の三人。春先から好調だった木原は4月の記録会で自己記録を更新すると、その勢いのまま臨んだ関東インカレで更に自己ベストを更新し見事3位入賞。早大入学後伸び悩んできた木原にとって、08年度は努力が結実したシーズンとなった。木村も6月の日本学生個人選手権で優勝すると、続く日本選手権でも強豪ひしめく中、抜群のスタートダッシュを武器に3位に食い込んだ。また故障でシーズン前半は出遅れた江里口だったが、9月の全日本インカレで完全復活。10秒36の好記録をマークし、大会連覇を達成した。学生屈指のスプリンターへと成長した3選手は、09年度は「世界」への強い意欲を燃やす。今年は、ユニバーシアードや世界選手権といった舞台で、「W」ではなく「日の丸」を背負い大暴れする姿を期待したい。
また、この三人に短距離主将を務めた楊井佑輝緒(スポ4)を加えた4人で臨んだ4×100mRでは、関カレ、全カレ、日本選手権リレーの三冠を達成。特に07年に連覇が途絶え、強い気持ちを胸に挑んだ日本選手権リレーでは、大会新となる38秒97を叩き出し、異次元の強さで新たな歴史の一歩を踏み出した。更なる高みを見据えるワセダの4継は、09年度は日本学生記録(38秒57)の更新を狙う。主に3走を務めた楊井が抜けるが、小原真悟(スポ2)や久保田裕是(スポ1)など実力ある後輩達が虎視眈々とメンバー入りを狙っており、連覇に向け「短距離王国ワセダ」に死角は見当たらない。
 一方の4×400mRは、濱野純平(スポ1)など1、2年生が主体のチームながら、全カレでは3分8秒台をマーク。絶対的エースはいないものの総合力でカバーし、日本選手権リレーでも5位入賞するなど、今後に大いなる可能性を感じさせた。来季はここに世界ジュニア代表の浦野晃弘(広島皆実)が加わり、チーム内競争はより一層激しさを増すだろう。09年は4継とともに、マイルチームも要注目である。
 

選手層の厚い中距離ブロック

 10000mWの早稲田記録保持者の関根崇(政経3)。
 関カレ、全カレともに入賞を果たした。

 ここ数年、早稲田のお家芸と言えるほどの強さを誇っている種目が800mだ。08年度も、吉井弘樹(M1)、山口哲平(M1)、早川達哉(スポ4)、松田大介(スポ4)らが練習から高いレベルで競い合い、その結果インカレや日本選手権などの主要な大会で早大勢が度々入賞を果たした。08年度をもって山口、早川、松田の三人が引退するが、新中距離ブロック長の佐藤悠(スポ3)など、上級生との練習で着実に力をつけてきた後輩達がその遺志を継ぐ。 1500mでは長距離ブロックの高橋和也(スポ4)が学生の頂点を狙ったが、ラストチャンスとなった全カレでも4位に終わり、悲願の優勝は成らなかった。来季は1年生ながら関カレ、全カレで決勝進出を果たした岡崎達郎(人1)の成長に期待したい。



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(TEXT=岡崎聡、PHOTO=神崎風子)


 


 
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