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守護神特集『守りに懸ける闘志〜絶対的守護神への道〜 』

ア式蹴球部 菅野一弘選手インタビュー

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ゼミに入り、大学生活がより楽しくなったという。

――ここで改めて、GKの役割、仕事について、注目してほしいプレーなどがあれば教えてください。
 キーパーはもちろんシュートを止めるだとか、クロスボールを処理するだとか、本当に皆さんが知っている仕事ももちろんあるんですけど、野球で言うとキャッチャーみたいなポジションで、みんなに指示を出して動かして、攻撃の時は言わないですけど、攻撃している時も守備のことを考えて、リスク管理というか、しっかりと人数を揃えておくこととか、(元の)ポジションに帰しておくとか、そういうことも仕事の一つとしてあります。さらに、やっぱり守っているだけじゃいけなくて、ボールを取った瞬間にすぐ攻撃へのパイプ役となれるように、キックやスローイングで味方に繋げて、素早い攻撃を仕掛ける第一歩となるのも仕事の一つなんで、そういうところも注目してみて頂けたらなと思います。

――菅野選手が考えるご自身の長所や武器は?
 何ですかね…。特に秀でてるってものはなくて、その中の平均した『安定感』であったり。フィールド(プレーヤー)と違って、足が速いとかヘディングが強いとか、一つのものだけじゃキーパーはダメだと自分は思っていて、総合的に安定しているのが一番かなと思ってるんで。キックとかもすごく練習はしていたりして向上はしていると思いますけど、他にもシュートストップとかクロスボールの処理とか一つのことっていうよりは、そのボールの状況に合わせたポジション取りであったりとか、1対1の駆け引きとかそういうところが自分の武器かなと思います。

――菅野選手は、ケガをしない丈夫な体も大きな武器だと思うのですが。
 そうですね、そこは親に感謝ですね(笑)。まあでも、多分高校から継続してやっぱり筋トレはしてきたんで。やっぱり本当にケガしない体作りとかも結局は積み重ねだと思うし、一朝一夕で出来ることではないので、そういう点は高校とかから積み重ねてきた部分なのかなと思います。

――ご自身の中で、大学4年間で最も成長を感じた部分は?
 技術的な部分でいえば、やっぱりキックは良くはなったかなと思います。試合のなかで、あとは、1年の時は全然Aチームにも入れなくて、2年でやっとベンチに入れて試合にも出られるようになったんですけど、その時に比べて試合でもあたふたするところがなくなったかなと。自分をコントロールできるようにもなったし、チーム全体を見渡せる余裕が持てるようになったかなって思います。だから、ポジショニングであったり、相手FWとの駆け引きっていうところも出来るようになったんじゃないかなって感じてます。

――菅野選手が考えるゴールキーパーの魅力とは?
 最近本当に思うのは、『奥が深い』っていうところですかね。それはフィールドも同じなのかもしれないですけど、本当に追求しても追求してもどんどん課題は出てくるので、そういう意味ではやりがいはあります。試合にクローズアップしてみると、やっぱりキーパーって最後の砦じゃないですか。そこで1対0とかで厳しい試合をものにしたときに、「菅野のおかげだよ」とかチームメイトに言われたりした時は、本当に幸せだと感じますね。

第15節を終えて、チームは4位と勝点6差の9位。
まだまだインカレ出場権を狙える位置にいる。

――理想の守護神像や条件とは?
  やっぱり『みんなから信頼される人』じゃなきゃいけないなっていうのは思いますね。もう本当に、それに尽きるんじゃないかなと思います。信頼してもらえないと自分のコーチングも聞いてもらえないし、みんなが安心してプレーできないですし。信頼してもらうっていうのは、試合でもちろん(ピンチを)止めたりっていうのもそうなんですけど、普段練習をどれだけ真剣にやってるかとか、自分をレベルアップさせるために居残り練習や筋トレとかを怠りなくやってるかとか、本当に全ての面での信頼だと思うんですよ。だから、しっかりとみんなから信頼されるような行動をとれる人が守護神の条件だと僕は思います。

――ここからはリーグ戦後期について話を伺います。リーグ戦でのチームの目標は?
 目標はもちろんインカレ出場圏内の4位以内です。

――現在リーグ戦は上位から下位まで大混戦ですが、厳しい戦いを勝ち抜くためのポイントは?
 リーグ戦もトーナメントも一緒ですけど、まあまずは目の前の一試合一試合をしっかり戦うことですかね。勝ち点勘定をしてもしょうがないし、本当に目の前の試合に対していかに集中力を持ってチームとして戦っていけるか、それだけだと思います。

――菅野選手自身のプレーについて、特に注目してほしい点は?
 とにかく本当にチームのために失点を防ぐために、自分がゴールを『死守』する姿、気持ちを前面に出して戦う姿を見てもらえればなと思います。

――最後に、ア式ファン、読者へのメッセージと意気込みをお願いします!!
 本当に一試合一試合を大事に戦っていきたいと思うので、ぜひグラウンドに足を運んでほしいと思います。皆さんの声援が力になるので、ぜひよろしくお願いします!!

  GKとして不可欠な要素だと語る『信頼』を得続けるために、普段から人一倍トレーニングに励み、試合では熱い気持ちを前面に出したプレーで、チームを鼓舞しゴールを死守する。それが菅野選手の考える理想の守護神であり、チームでの彼自身の姿でもある。チームメイトやスタッフ、そしてファンからの厚い『信頼』のもと、早稲田のゴールを守り続ける姿は、まさに絶対的守護神といえるだろう。
 現在チームは、目標のインカレ出場権獲得に向け厳しい戦いが続いている。ぜひ試合会場に足を運んで、グラウンドの最後方からチームを支える菅野選手にも注目しつつ、大きな声援でア式蹴球部の戦いを後押しして頂きたい。

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関連URL
早大ア式蹴球部ホームページ

 

(TEXT、PHOTO=岡崎聡)
 


 
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