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二年生特集『二度目の春』

野球部 梨雄平選手インタビュー

前のページより)


――では秋季リーグについて。対明治2回戦で初勝利でしたね。
  初勝利は自分が同点に追いつかれてから勝ち越してって形だったんで、自分でちゃんと初勝利を勝ち取ったっていうよりは、周りの人に助けてもらった形だったので、素直に喜べない部分というか、次は自分の力で勝ち投手になりたいなっていう風に思いました。
――じゃあ嬉しいという気持ちよりもそういう気持ちの方が?
  後は大野さんの勝ちを消してしまったので、大野さんにやっぱり申し訳なかったですね。
――それからご自身の調子はどうでしたか?
  秋通してそんなに調子が良いって訳じゃなかったんですけど、春と違った部分っていうのがバッターをしっかり見ながら投げることが出来たことで、春は勢いだけで投げてたんですけど、秋は自分の頭使って考えながら投げるということができたので、そういう部分が成長出来て充分かなっていう風に思いますね。
――調子が安定しているのかな?と感じたのですが…
  すごい調子が良いっていうよりは本当に丁寧に投げることだけ考えて、フォアボールとか結構出してしまったんですけど、それでも点をなるべく与えないように本当集中してしっかり投げるってことをやってました。
――法政に負けて優勝の可能性が消えてしまいました。
  リリーフであの時投げて、それで多木(裕史)さんにホームラン打たれたんですけど。その時は多分調子そんなに悪くなくて、むしろ良いほうだったと思うんですけど、一球の恐さを感じました。ホームランで点取られてしまったので。
――その一球は丁寧に投げていた中でも
  ちょっと甘く入ってしまって。悔しい一球ですね。
――そのあと次の慶応戦に切り替えました?
  優勝が出来なくてもやっぱり慶応に勝とうっていうのはあったんで、そこに向けてもう一回しっかり気持ちを立て直すというのはありました。
――春は特に慶応を意識していなかったとおっしゃっていましたが秋はどうでした?
  秋は本当すごいお客さんも多くて、自分も先発で投げさせてもらって、その独特の空気感というか、他の大学で投げる試合とはちょっと違いましたね。
――春は本当に全然感じなかったのですか?
  そうですね、何にも感じてる暇がないというか、お客さんの数とかも全然分からなくて、ただ必死に勢いで投げてただけというか、だからほとんど春のリーグ戦のこと覚えてなくて。
――では秋は少し余裕が出たという感じですか?
  そうですね、周り見ながら投げることが出来たので。
――慶応戦は満足いく内容でしたか?
  結果的に0で抑えられてそれで勝つことが出来たので、そういうところはよかったかなって思ってます。
――秋季は2位でリーグ戦を終えることが出来ましたね。
  優勝以外は2位も5位も変わらないかなって思ってるので、そういうところでは全然満足してないです。自分が打たれて法政戦で優勝が消えてしまったのでこれから頑張っていきたいですね。
――法政戦で負けたことは意識してしまいますか?
  やっぱり、はい、それは意識します。
――1年目で5位と2位といういってみれば正反対の順位を経験されましたが
  もうほとんど最下位みたいなものじゃないですか春は。秋は春よりは成長出来た部分というかそういうのもチーム全体であって、まあ2位という結果だったんで春よりは明るいって言ったらおかしいんですけど、早慶戦も最後勝つことが出来て終わったので雰囲気としてはよかったんですけどやっぱり結果として優勝は出来てないので(満足はしていないです)。
――2位に喜ぶということは特にないですか?
  ないですね、(優勝以外は)一緒だと思います。


――では話題を少し変えて…なぜ早稲田に入学しようと思ったのですか?
  高校の時から六大学の大学で野球やりたいなって思ってて、それで福満(遼:H22年卒)さんが自分が高校3年生の時に、斎藤(佑樹:H22年卒)さんの代でマネージャーをやられていて、その方とかと色々話してそれで早稲田に行きたいな、とか早稲田でやりたいなっていう思いが強くなって、早稲田大学で野球やろうと思いました。
――ほかの六大学の大学は考えなかったですか?
  色々考えたんですけど、でも早稲田と慶応ってやっぱり早慶戦っていうのがあるように、六大学の中でも特別な位置にあると思うので、やるなら早稲田大学でやろうと思いました。
――お話を聞いて早稲田のどこが魅力的だと思ったんですか?
  どこっていう風に言われると難しいんですけど、早慶戦を見に行って、それですごいお客さんも入ってて。早慶戦の雰囲気がすごいいいなって思って、それで早稲田でやりたいなって思いました。
――その中でご自身戦われたわけですが。
  秋に先発した時はすごく興奮しました。
――野球部に入部して最初の印象はどうでしたか?
  上下関係とかもすごく厳しくて、まあ大変なとこに来ちゃったっていう(笑)のが大きいですね。
――高校の時はそんなに厳しくなかったんですか?
  はい、全然ほとんど上下関係とか(無かったです)。
――じゃあびっくりされましたか?
  そうですね、すごいとこに来たなーって(笑)
――つらいと感じることはありましたか?
  結構ありました。最初自宅から通ってたので来るのに1時間半ぐらいかかってて。毎日始発で来て、終電で帰ってっていう感じだったので。4時間ぐらいですかね、毎日睡眠。すごいしんどくて。
――それで練習もして、勉強もして。
  はい。そうですね、まあ勉強はちょっと…(笑)
――練習は高校の時よりきつかったですか?
  そうですね、今の、新チームになってからはすごい練習してますね。
――去年は?
  去年の時点ではそんなにすごい練習してるっていうよりは、こう1年生っていうのがすごい大変でした。
――1番下の学年ということがですか?
  練習とかよりはそこが大変でした。(今年は)新チームになって練習量とかもすごい増えて4年生も色々考えてくれて引っ張ってくれてるので。練習量増えましたけど、今の方が充実はしてますね。
――大学生活にはすぐになじめましたか?
  そうですね、友達も色々出来て。野球部以外の人と結構仲良くなろうというか、普段一緒にいるようにしてるので、
――特に仲の良い方は?
  (特に)仲良いのはラクロス部のやつなんですけど。一緒に遊び行ったりとかもして。
――では他の部の方から刺激を受けることは?
  ラクロス部の友達は、自分は月曜日オフなんですけど、それで授業行って帰ってきたら、ラクロス部もオフなのに自主練したりしてて、「結構やってるんだな」って。そういう他の部活の友達に刺激受けたりとかそういのはありましたね。
――野球部の方とは?
  あんまりオフの日に野球部の人と遊んだりしないですかね。なんですか、メリハリというか、あんまりこう野球以外の時に、野球部の人と一緒にいないようにしてるというか、そういうとこで、オンオフつけたりしてます。
――ではライバルと考えてる方は?
  ライバルっていうのはあまりいないんですけど、やっぱり有原(航平=スポ2)とかは、すごい良いピッチャーですし、意識はします。右と左とか、後は投げてる場面とか、タイプも全然違うのでライバルとは思ってないんですけど、同学年にああいうピッチャーがいるっていうのは今までにない経験なんですごい刺激にはなります。
――活躍されてると意識されます?
  そうですね、やっぱり150kmとか投げるんで、自分はそういう速い球は投げれないんで、素直にそこはすごいなっていう風に思います。
――授業の方はどうですか??
  あーそれは(笑)うーんまあ面白いですけど…面白いですか?(笑)
――今年は?
  今年はフル単狙ってるんで(笑)頑張ります。



 

現在2連勝と勢いにのる梨選手。気さくにたくさんの質問に答えてくれました。

――新チームの雰囲気は?
  そうですね、はい。すごい4年生が中心となって色々やってくれてるんで、すごいいい雰囲気で出来てると思います。
――新1年生が入部してきて何か思うことはありますか?
  去年自分達も入ってきた時あんな感じだったのかなっていうか、すごい一生懸命やってるなーって思います。
――1年生に何かアドバイスは?
  うーん…色々仕事とかもあって大変だと思うんですけど、1年生のうちに出来るだけ自分が練習をやる、っていうのが今後すごい大事になっていくと思うんで、自分の練習も頑張ってくださいって思います。
――ご自身はどんな先輩だと思いますか?
  自分がですか?どうなんだろう…自分が高校の時あまり上下関係がなかったんで、そんなにこう厳しくしてこうっていうのは無いですね、気楽に。
――厳しく言ったりはない?
  はい。面倒くさいですね、そういう上下関係とか。
――みんな仲良くということでは?
  仲良く…こうベタベタするっていうのは違うんですけど、ちゃんと一線引いてれば。友達みたいに接するのは違うと思うんですけど、話しかけないとかそういう風にする必要全然無いと思うし、気楽に話しかけてきてくれればいいと思います。
――よく話しかけますか?
  自分からはあまり話しかけないですかね。話しかけてきてくれれば、っていうスタンスですかね。
――1年生として入部された吉永(健太朗:スポ1)さんは注目されていると思いますが意識はされますか?
  あまりないですかね。そんなに誰を意識するとかはあんまり無いですね。自分がやることやるだけというか、そういう感じなので。
――後輩の中の一人という感じですか?
  そうですね…いや、やっぱり吉永はちょっと違いますかね。後輩の中の一人っていうわけではないですけど、(吉永は)やっぱりリーグ戦では投げると思いますし、本当に一緒に頑張っていきたいですね。1年生とかそういうの関係なしに実力があるのであいつも頑張んなきゃいけない立場と思うし、一緒に頑張っていこうという感じです。
――自分が2年生になったという意識はありますか?
  やっぱりそれなりに責任というか、そのリーグ戦で投げるピッチャーとしての責任もあるので、そういう部分では春から自覚をしていきたいと思ってます。
――引っ張っていこうという感じですか?
  引っ張っていこうっていうのではなくて、やっぱり試合でしっかり結果出すことが重要だと思うので、去年と違う部分はそういう結果を求められる立場という部分なので。周りの期待に応えようっていうのと違いますけど、自分自身が去年の結果で満足してないので、去年の自分を越えたいというのが強いです。
――1年生のときより余裕が出ましたか?
  考え方というか、試合で投げる時の気持ちの持ちようというのはやっぱり余裕が出来ましたね。
――ご自身の役目は何だと思いますか?
  やっぱり一番は勝つこと、ピッチャーがゲームを作るので、「自分の投げた試合は全部勝つ」っていう風に考えてます。
――ここを見てほしい!というところは?
  それ結構聞かれるんですけど、難しいんですよね。そうだな…うーん…じゃあ…バッティングで!
――打率は何割ですか?
  4割で。

 

 真剣に 自分の言葉を探しインタビューに答えてくれた梨選手。時折見えた笑顔は試合中の鋭い眼差しとは全く違ったものでした。優勝に向けて次が大事な戦い、梨選手の活躍と共に早稲田は2010年秋季リーグぶりの春季リーグ優勝を目指します!


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関連URL
早稲田大学野球部ホームページ

 

(TEXT=磯綾乃、PHOTO=平尾実夏)
 


 
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