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2013年度駅伝特集「奪還」出雲駅伝直前 高田康暉インタビュー

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自己ベスト更新も「まだまだ納得はいかない」とのこと。その視線は常に前を向いています。
――では次に現在のチーム状況についてお聞きします。まずは率直に、今のチームの雰囲気はどうですか?
 Aチームは上で皆切磋琢磨というか良い感じに走れています。その中で修平さん(山本修平、スポ3)とか柳(利幸、教2)とか凜太郎(武田凜太郎、スポ1)が全カレで良い走りをしたのが僕らにも自信になって。それもあって、もともと練習はできていたのですが、そこから最後の岩手合宿でも高い練習内容を皆で良い感じにこなせました。練習の時のピリピリ感と、普段のワイワイというか(笑)、そのメリハリがしっかりしていて、明るいですし結構良い雰囲気でやれていて、練習もそれに伴ってやれています。今は本当BチームCチームからもどんどん1年生とか2年生も上がってきているので、争いが結構あるというか。良い感じです。

――菅平の夏合宿はA、B、Cチーム合同で行ったそうですが、その点でなにか良かったことなどありますか?
 AチームとBチームで宿舎は違ったんですけど、練習も皆どういうことをしているとか聞いたり、普段のジョグでもA、B、C問わずいろんなメンバーでやっていました。B、CチームとかもAチームとジョグできて良かったんですけど、僕らとしてもやっぱりBチームとかCチームとか結構距離も走ったりするのでそういう面で色々お互いいつも以上にどんどん意識を高めながらできました。やっぱり違う場所でやると部内でも別だみたいな感覚が生まれると思うんですけど、それが少しでも減ってさらにチームらしくなったんじゃないかなと思います。  

――Aチームは5人という時もあったそうですが
 そうですね。でも少なくてもすごいレベルの高いメンバーで、高いレベルで練習をやっていたので別にそこは気にならなかったです。もちろん増えた方が良いですけど、少なくても緊張感を持って良い練習ができたので良かったと思います。

――今年のチームならではの特徴などはありますか?
 まだ2年目で去年しか見てないんですけど、去年は私生活や練習のジョグとかでも学年ごとに分かれることが多かったんですけど、今は皆いろんなことを聞いたりとかできています。仲が良いって言うとなんかふざけた感じもするんですけど、やっぱり皆そうやって良い意味で明るいながらも練習はしっかりするっていうような、去年とは全く違うようなチームでやっていて、そこが今のチームの良いところなんじゃないかなと思います。

――今年2年目ということで後輩ができましたが、その点でなにか変化はありましたか?
 強い1年生も入ってきているので、練習できつい時とかでも後輩がいたら自分も頑張れますし、試合でも1年生の方がタイムとか結果も上なのでその辺はやっぱり負けたくないなっていう気持ちが強いですね。けどそういう中でも、それとは別に私生活とかでも教えられるところがあったら上の先輩として色々やれることはやっているので、去年とは少なからず色々な事に対しての自覚は出ているんじゃないかなと思います。

――結構面倒見は良い方なんですか?
 いや、自分では何とも言えないです(笑)。コミュニケーションはしっかりとってる方なのかなと思います。

――では次に駅伝シーズンについてお聞きします。去年は出雲、全日本と出走されましたが、その2回の駅伝を経験したことで今年はすこし気持ちの余裕などありますか?
 去年はどっちかと言うと、箱根で外れたことが大きくて。そこで自分の甘さとかに気づけたのでそれで自分が変われたというのがありました。高校から駅伝を走れない経験はなかったので。そういう経験を初めてして。一から、足元から自分を見直せたことが今年こうやって余裕を持ちながら、色々考えながらさっきも言った駅伝に対する考え方が変わったひとつなんじゃないかな、そのきっかけが箱根駅伝だったんじゃないかなと思います。

――箱根駅伝後に具体的に変わったことはありますか?
 1年目はひとつひとつの練習でしっかり気持ちとかも持っていきながらやっていたんですけど、そうするとやっぱり練習の競争が激しかったこともあって練習は自分さえ走れればいいみたいな感じでいてしまっていました。もちろんチームが勝つことも大事なんですけど自分が走りたい気持ちっていうのもあるじゃないですか。それがあったのでどっちかっていうとそっちで精一杯で試合で走れないことが多かったし、逆に試合の重要性というか一戦一戦の大事さっていうのが少し欠けていたので。それが箱根で外れたことでひとつひとつの試合でしっかり合わすっていうか、自覚っていうか、もっと色々考えながら、ある意味では適当にやるところは適当で、やるときはやるみたいなそういうきっかけになったのでそれが大きいかなと思います。

――ではこれからすぐ出雲駅伝が控えていますが、チームとして、個人としての目標を聞かせてください。
 やっぱり他大とかは持ちタイムもなんですけど強いと思います。早稲田は大迫さんっていう大砲がいるんですけど、その力を借りるのではなくて、一人一人が皆挑戦者として、最初から弱気じゃダメなので獲りにいく気持ちでやりたいなっていう目的で、チームとしてはやっています。個人としてはトラックシーズンも全然タイムとか出してないんですけど、夏合宿でしっかりやれたことで色々わかった考えもあるし、それを出せば戦えると思うのでそれを出していきたいです。他大の同学年にも強い選手がいますし、区間的にも他大のエース級と戦うことになると思うので、その中で自分が今は井の中の蛙状態ですが、外でもしっかり力を発揮できるようにしたいです。まずは出雲でチームに貢献する走りをしたいですが、自分としても殻を破りたいなと思っています。区間賞目指して頑張ります。

――最後に読者の方へ一言お願いします
 今年は早稲田大学として力が落ちていると言われているんですけど、合宿では良い練習ができています。練習だけではなくてそれを試合で、応援してくださる方々にしっかりとした走りで見せられるように全員で一丸となって頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします!

――ありがとうございました!

2年目である今年は早稲田の主力としての活躍が期待される高田選手、この1年で考え方などに大きく変化があったようです。出られなかった箱根を機に一から謙虚に自分を見直し、それが段々と結果にも結びついてきています。そうして結果を出す中でも現状に決して満足することなく常に上を見据えている姿からは、強くなりたいというひたむきな思いが感じられました。 「挑戦者」として望む今年の駅伝シーズン。夏合宿でさらに力をつけた高田選手の本領発揮といきたいところです。「殻を破った走り」に期待します!  

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(TEXT=関谷公子、PHOTO=磯綾乃)
 


 
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