11月16日第27回上尾シティハーフマラソンが行われた。昨年同様快晴の下行われた今大会、早稲田では高田康暉(スポ3)が優勝、中村信一郎(スポ3)が4位、佐藤淳(スポ2)が8位にそれぞれ入賞を果たした。シード落ちに終わった全日本大学駅伝から2週間、選手たちは心機一転箱根に向けて新たなスタートを切った。
高田が本領を発揮した。「優勝だけを考えて走った」という今大会、序盤から先頭集団を引っ張った高田。徐々に集団は崩れ、最後は高校の先輩でもある市田孝(大東大4)との一騎打ちに。3位となった昨年同様、今年も勝負は競技場まで持ち込まれたが「最後だけは絶対勝てる自信があった」という高田がゴール前で市田を引き離しフィニッシュ。大迫傑(平26年卒・現日清食品グループ)に次ぐ早稲田歴代2位となる62分02秒の好タイムをたたき出し、その力を見せつけた。「箱根に向けていいレースになった」と高田自身も手応えを感じており、「2区でまた勝負をしていきたい」とエース区間への意気込みをアピールした。
高田に次ぐ部内2位、全体4位となったのは今年急成長を遂げている中村。先日行われた全日本大学駅伝では悔しい思いを味わったがそこから奮起し「2週間陸上にちゃんと向き合って、ひたすら練習して」臨んだ今回、見事4位入賞を果たした。序盤から「積極的にいけた」という中村は、ラスト3、4キロ程まで先頭集団でレースを進める。しかしそこから高田、市田、工藤有生(駒大1)の「上位3人との差を見せつけられた」と振り返るように先頭から置いていかれる展開に。そのままゴールするも、結果を見れば渡辺監督の設定どおり62分30秒、自身の記録を30秒ほど縮める好タイム。箱根に向けて期待の持てる結果となった。
8位入賞、62分台の好記録をたたき出したのは佐藤。「自分でもびっくりするような結果だった」という今大会は、スタートから1キロ弱付近で転倒のアクシデントも。しかしそこで焦ることなく、「余裕を持って走ろう」と自分のペースを貫いたのが功を奏した。5キロ過ぎに先頭集団に追いついてからは、後方に付きながら落ちてくる選手を拾っていき、ゴールしたときには8位入賞。自己記録を1分以上更新する好走もその目が見据えるのはあくまで箱根駅伝本番。「今日の結果で油断してはいけない」と気持ちを引き締めた。
早稲田の主力を担う柳利幸(教3)は部内4位。序盤は先頭集団でレースを進めるも徐々に後退。全体15位、タイムは自己新記録に迫る63分11秒だった。部内6位となったのは田口大貴(スポ4)。入賞した昨年と比べると苦しいレースとなったがタイムは63分台後半でまとめた。
1年生勢は初のハーフマラソンとなった。部内5位と堂々の走りを見せた安井(スポ1)は目標としていた 64分切りを上回る63分半でゴール。「目標を達成できて良かった」と振り返るも「他大学の1年生に負けたのは悔しい」と満足はしていない様子。箱根に向け、その存在感を大いに示した。対照的に先日大学駅伝デビューを果たした光延誠(スポ1)は「全く駄目だった」と初のハーフを振り返った。全日本後「練習でうまく走れていない状況」が続いたという光延。「5キロ10キロまでは先頭についていくことが出来た」がそこから足が動いていかず。走り込みの練習期間が浅い1年生だけに、距離に対応しきれない部分もあったようだ。
3大駅伝初戦となった全日本大学駅伝でシード落ちを喫し、箱根に向けて不安の残るスタートとなった早稲田であったが、今大会で少なからず収穫はあっただろう。しかし「まだ今の力だと優勝はできない」と駅伝主将である山本修平(スポ4)が語るように、同時に課題も見えてきた。選手たちも「ここで満足してはいけない」と口を揃える。これから12月に入り、集中練習を経て箱根駅伝を迎える。残された1か月半、「一日一日を大切に」箱根優勝に向けて気持ちを1つに進んでほしい。
※選手によるコメントは下記URLよりご覧いただけます。
☆選手コメント 高田・中村・佐藤・安井・光延・山本
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