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スポーツの教壇から特別企画 太田章インタビュー

地理的不利を言い訳にしない!

(体育会の本拠地が所沢にある点に関しては)本当は西早稲田にあって欲しいと思いますね。西早稲田のキャンパスからグラウンドが消えて、体育館が消えて・・・。

太田章先生
 

世界中どこの有名な大学を見てもボールを追っかけたり、緑がないキャンパスっていうのはないんだと。この早稲田のキャンパスからグラウンドがなくなってしまうっていうのはここにいる4万人の学生たちが走り回ったり、緑と戯れたり、スポーツと接する機会がなくなってしまうよと、スポーツなら電車に乗って東伏見に行け、というそれはないんじゃないですか?と、そう思うわけです。僕らの時代は安部球場があったし、いっぱいスポーツをやる環境は整っていたけども。スポーツやるから30分、1時間電車に乗っていかなくてはいかないという位置関係は本当にマイナスであると思うので。

早稲田スポーツには本当に期待するものが大きいので、地理的な不満云々が負けた口実にならないようにして欲しいんだよね。環境が悪いから勝てなかったとか位置関係が悪かったから勝てなかったとかそんなこといってる場合じゃない。僕も自分の中でいかにして早稲田で強くなっていくかって考えてやってきたから勝てたんだと思うし、選手一人一人が早稲田のスポーツに対する自覚というかプライドをもっていれば不利にはならないと想うんですよね。

大学でスポーツをするということ

アメリカのようにカレッジとしてしっかりした組織(アメリカでいうNCAA)ができれば、スポーツが差別なくできるんじゃないかなと。NCAAルールはとても厳しくて学業がだめな人間はだしてくれないわけ。単位をとれてない人間は試合には出場停止だから。そういうことが日本にはないというのはよくないと思う。現状として本来学生の本分であるところを忘れているのが日本の大学スポーツで、それじゃいけないっていうのを考えるべきです。それに各大学は自分の大学が一番になればいいっていうのしか考えてないわけ。そんなことだとスポーツの将来はないわけで、もっと底辺を拡大してしかもスポーツを文化として理解してもらうためにはスポーツを理解してくれる人々も支えていかないといけないと思いますね。

 大きなジェスチャーと大らかな笑顔の混じった話しぶりから、早稲田のスポーツを、大学スポーツを、スポーツ文化を心から愛していることが窺える。時には辛辣で厳しい意見もあるが、それは愛しているからこそ。インタビューしているこちらが思わず惹きこまれてしまうようなそんな熱い話だった。

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(TEXT=山下葉子・PHOTO=長友亮太)

 

 


 
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