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  Realvoice年間プロジェクト 

2005/2/18掲載 

(本年度第5回はこちらへ)

 国内開幕戦の全日本距離別選手権で結果を出し、世界を舞台に更なる飛躍を期待させ意気揚々とW杯前半戦の行われるヨーロッパに向かった土井。
 しかし、W杯ハーマル、ベルリン、ヘレンベーン大会の3戦とも終盤に失速するというレース展開で初出場の昨年を下回る成績に終わった。さらに帰国してからの12月の全日本選手権では、1500mで8位に沈みW杯後半戦の代表から漏れてしまう。そして、日本男子スケート陣が全種目でメダルを獲得する活躍を見せた1月のユニバーシアードでも一人入賞に届かない11位・・・。 
 全日本選手権終了後の土井の表情からは自信が感じられず、何かに迷っているようだった。そして何より今季これまで残してきた結果を見れば、土井が自分本来の滑りを見失ってしまっていることは明らかだった。

 

帯広で行われた全日本選手権、1500m8位 総合9位

――まず、これまでのシーズンを振り返っていかがですか?
 自分が描いていたシーズンとは全く逆のような結果となってしまったんですけど、今となってはくよくよしてもしょうがないので、その現状をしっかり受け止めて練習に励みたいと思っています。

――11月のW杯前半戦から調子が悪くなってしまったようでしたが?
  ヨーロッパに行ってから調子が良くなくて、体調は悪くないんですけど、何かがおかしい感じでその原因が分からなかった。たぶん長野で転倒した時に刃が曲がってしまっていたみたいで、それになかなか気付かないでいて、それから何かが崩れてしまったと思う。W杯での自分のラップタイムを見ても、最初飛ばして最後に耐えるというレースが続いてしまって、悪い中で気持ちを切り替えてラップ展開を変えてレースに臨むことができなかった。

――W杯の順位も昨年を下回りましたが。
 自分のタイム的には去年とそんなに変わんないんですけど、やはり五輪のプレシーズンということで周りの選手は調子を上げてきていて、その中で置いていかれてしまっているなと感じました。


インスブルックで行われたユニバ、1500m11位

――タイムはいずれのレースでも目標の1分50秒を切ることができませんでした。
 僕も最低でも50秒は切れるだろうと思っていたんですけど、1戦目で結果が出なかったのですごい落ち込んでしまって、それで失敗レースが続くにつれて精神的なコントロールもうまくできなくて、自分に対しての自信もなくしてしまったというか、夏場からすごい練習してきて成果も上がってきていたのに何でできないんだろうって感じでうまく気持ちの整理もできないままだった。

――W杯前半戦を終えて帰国してからも調子が悪そうでしたが?
 何かが切れてしまって、気持ちも滑りも乱れたままで、それで出た微妙なズレを修正できなかった。帰国してから全日本選手権まで練習量ではかなり苦しんで、刃も替えたりいろいろやってみたんですけどそれでも調子が戻ってこなくてそのまま全日本選手権を迎えてしまった。

――全日本選手権の結果を振り返っては?
 500mは5位で思ったより滑れたんですけど、5000m滑ってやはりいつもの調子じゃないなと。それで1500m一本に絞ったんですけど、やっぱりコンディショニングがうまくいかなくて8位という悪い結果になってしまった。


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(TEXT、PHOTO=中島和朗)

 

 


 
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