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――国内大会で得意の1500mが8位という結果についてはどう思いますか? 今までは1500mでは国内大会では表彰台に立って当たり前という気持ちだったんですけど・・・。今は、成績は成績として受け止めなければいけないと思っています。
――連戦の疲れはありませんか? 疲れというのはないんですけど、今年はW杯で1500m一本しか滑っていないのでその難しさを感じました。去年はW杯で5000m滑ってから、1500mを滑っていたので体も良く動いていたんですけど、今年は枠の関係で1500mにしか出れないのでレース自体が少なく、レースで試す機会があまりないんです。それにW杯に行くと、どうしても「Aグループに上がりたい」という気持ちから調整に終始してしまい、10月に比べ練習量が格段に落ちてしまった。
――そして1月のユニバーシアードでは他の選手が活躍する中で一人入賞できませんでした。
表彰台に上れればいいなと思っていたので11位という結果は悔しいというか情けなかった。でもユニバでは最後まで足が残るようなレースにできるよう考えて、ラップを見れば最初抑えすぎてしまったけどラストの落ち幅を少なくすることができたし、今までのレース展開とは違う風にできたので新鮮だったというか、結果は悪かったけど今は調子自体は上向いているかなと感じます。そういった面からもユニバは自分にとって新しいスタートのレースにできたと思う。
スピードスケートは厚さが1oに満たないブレードで氷の上に乗り、時速60qを超えるスピードをコントロールしなければいけない競技である。それだけに繊細なスポーツであり、メンタル、技術、スケート靴等調子を一度崩してしまうと再び立て直していくことは本当に難しい。今季はそういったスケートの持つ難しさに直面することとなり、調子が上向かない中でもがき苦しむこととなってしまった。しかし苦しんだ中で、ユニバでは最後に失速するというそれまでの悪いレース展開を変えることができた。調子は徐々にではあるが上向きつつある。 だが、いかにこれから調子を上げようとも今季はもう国際大会には出場できない。「W杯ではAグループで滑り、3月の世界距離別選手権に出る」という目標から遠ざかってしまった今、新たな目標を定めて国内大会に臨んでいくことは難しいだろう。しかしそれでも今の土井はただ前を見据えて残りのシーズンを送ることを誓っていた。
――他の選手の活躍は焦りになりませんか?
日本記録も2つ出ているし、今も海外に遠征して世界選手権とかを戦っている選手もいますし、焦りがないといったらウソになります。ただ、今自分が何を言っても今シーズンはもうW杯には行けませんし、今はただ一日も無駄にせず今年ある12月の五輪の選考会までトレーニングを積んで頑張らなきゃいけないと思っています。
――結果がでていないことにやりきれなさは感じませんか? 練習が全て生かされないところもまたスケートの難しさであって、苦しみもあるんですけど、これもまた自分に与えられた試練だと思ってしっかりと受け止めていかなきゃいけないと思っています。これで諦めてくよくよしていたら、あっという間に来シーズン来てしまいますし、諦めてこれでシーズン終わりにして休もうと思えば休めるけど、それでは駄目だと思っているんで。
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