神原 それは新聞の否定でもなんでもないんですよね。新聞がダメとかじゃなくて、他のメディアがあってもいいと思っただけなんですよね。
坂井 せっかく早稲田はスポーツにいろんな興味を持ってるわけですよね。だからそういう興味を活かしていてあげなきゃならないし、それは早スポだけでは担えないと思うんです。だから神原から聞いたときは嬉しかった。
神原 いやいや(笑)
----神原君、ワセダスポーツの現状と問題点は?
神原 みんなそれぞれ頑張ってるんですよ。みんな勝ちたいっていう気持ちは一緒だと思うし、そういうのはリンクしてると思うんだけど、実際にどんなことをやってるのか、どんな練習がいいとか、そういう交流はほとんどないんですよ。そういう意味でのリンクはない。まるで幕末の藩のようなんですよ。だから僕は薩長同盟すりゃいいんじゃないかと思ったわけで(笑)。坂本龍馬になりたい(笑)。
坂井 まあ、そのとおりだと思う(笑)
----選手のサイドからそういう声が出てきたっていうのは?
坂井 スポーツってのは選手ありきなわけですよ。始まりにも結果にもね。スポーツ社会学にしてもメディアがあるとかにしても、結局そういうのは選手に戻ってくるわけですよ。早稲田には色んなスポーツに関わっている人たちがいるわけです。先ほどは早稲田スポーツだけってひがんだけど、僕たち学生だけじゃなくて、大学もスポーツに関わっているし、人科もそうだし、選手もそうだし。だけど、結局みんなつまみ食いで、一つになってなにかをしようとしたことはほとんどない。そこが問題なんですよね。もっと相乗効果を生めるはずなんです。だから真ん中の選手から出てきたっていうことは、すごく嬉しいし、一番の原動力だと思う。
神原 近頃、スポーツ選手は社会的責任が大きいと強く感じているんです。たとえばオリンピックの千葉すずの問題とか女子マラソンの選考とかもそうだけど、政治的な部分もからんでくるし。だから、ただスポーツをやっていればいいという時代じゃないと思うんです。
坂井 スポーツは、「早稲田のアイデンティティ」というけれど、今までひとつにまとまったことはないわけですよね?一つのものを共有した経緯はないわけです、みんなで話し合ったりとかして。それって神原くんが言うように社会性がないじゃないですか、自分達で勝手に解釈して、勝手に行動してるんです。選手も早スポもね。千葉すずとかの問題もそうなんです。
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