WasedaWillWin.com
 
2002/10/20 [ラグビー蹴球部]

筑波大に快勝!開幕3連勝も、不満の残る内容。

 
今後に向けて課題が残った。
 

 
早大
43
19-8
13
筑波大
24-5
 

2002年関東大学対抗戦A
10月20日(日)
国立秩父宮ラグビー場
得点者(早大)椛沢・山下(認定トライ)
内藤晴2・高森2・大田尾


 関東大学対抗戦Aが開幕して早1ヶ月。先月29日の東大戦を創部史上最多得点(156-0)で大勝、6日の青山学院戦も100点ゲーム(128-7)で勝利し、付け入る隙を全く見せない早稲田。第3戦の相手は筑波大である。前記の2校よりは一段上の相手ではあるが、昨季は62-19と勝利。また、来月には帝京大戦や慶大戦などさらにレベルの上がる試合が控えているだけに、優勝が最低条件の早稲田にとっては快勝劇あるのみだ。試合は小雨が降りしきり冷え込んだ秩父宮ラグビー場で行われた。

 ゴール前での詰めが甘い。不用意な反則が多い。ハンドリングエラーが多発。前半の早稲田は歯車が狂ったかのような攻撃であった。相手の集中力の高いプレーに対しミスを重ねるシーンが多く、6分が経過した頃からは筑波のラッシュが続く。先制したのは筑波。前半8分、早稲田が立て続けに反則を犯し、自陣ゴール10m前でペナルティキックを決められる。だが、早稲田もすぐに反撃。11分、ゴール前の連続攻撃から最後は縦に入ってきたPR椛沢(政経4)がSO大田尾(人3)からのラストパスを受けトライ。ゴールキックも決まって7-3と、この試合初めてリードを奪う。それでも雨の影響もあってか、早稲田は本来の調子を取り戻せない。早稲田がやるべき継続ラグビーを相手にやられ、自陣でのプレーが続く。

 19分には自陣でのハンドリングのミスからノックオンを与え、早いリスタートから相手FL広瀬の突進に4人が交わされトライを許し、7-8と再逆転される。時間が解決するかと思いきや、なかなか攻めきれない。選手たちにも苛立ちが見え始める。そのフラストレーションからか、前半30分には相手ゴール前での筑波の選手による執拗なディフェンスに苛立ち、大田尾が相手選手を蹴るという暴挙に走り10分間のシンビンを受けた。審判に注意を受けてもまだ気が立っていて、主将CTB山下(人4)になだめられるシーンも。スポーツマンとしてラフプレーは絶対に許されない。ましてやラグビーは紳士的なスポーツである。大田尾は常に冷静な判断をする選手で、清宮ラグビーを体現する司令塔であるだけに、十分に反省しなければならないであろう。

 大田尾のシンビンで吹っ切れたのか、35分、山下の独走から自らハイパントを蹴り、ゴール内でグランディングをしようとした瞬間、相手に止められボールはタッチ外に。しかし、タックルに行った選手が山下がプレーをする前に行ったとされ、認定トライに。ゴールも決まり14-8とようやくリードを奪った。嫌なムードを自らの突破で払拭した山下。今季も大活躍の予感だ。前半終了間際のインジュアリータイムにはLO桑江(人2)の素晴らしいラストパスからFB内藤晴(人3)が左隅に飛び込みトライ。前半をなんとか19-8で終える。

 後半、早稲田は疲れの見え始める筑波を攻め、9分に内藤晴、18分にはLO高森(教4)が連続トライ。25分にも接点を多く作る連続攻撃から、SH田原(人4)と大田尾がコンビネーションプレーを見せ、大田尾が自らゴール左隅に飛び込み38-8。34分には高森が2本目のトライを決め、結局43-13で筑波の反撃を振り切った。

 早稲田は相手とコンタクトを取って接点を作り、そこから展開・継続していくラグビーを全面に打ち出しているだけに、雨でボールを取りにくいのはマイナス要素であったことは確かだ。山下主将の「後半は相手の近くを攻めたが、苦手の雨で詰めが甘かった」とのコメントが苦戦ぶりを如実に表している。雨では本来の実力を発揮しにくいため、雨天試合は差し引きしてもいい。とはいえ、あまりにも多くの課題が生まれた早稲田。次週の日体大戦までに立て直しを図りたいところだ。

関連記事
早大×オックスフォード大レポート記事
早大×関東学院大夏季オープン戦レポート記事

関連URL
早大ラグビー蹴球部公式サイト
関東ラグビーフットボール協会公式サイト

(TEXT=長友亮太・PHOTO=鈴木英介)
 


 
WasedaWillWin.com HOMEへもどる