関東インカレ3日目。3000mSCで、高橋広夢(スポ4)が2日目に引き続き、やってくれた。
2日目の予選第1組目を、9分10秒61の1着で終えた高橋。このタイムは、決勝進出者の中では8番目である。スタートする前、部員の声援にガッツポーズで応えた高橋には、「やってやるぞ」という意気込みを感じられた。それでかつ、どこか落ち着いているようにも見えた。
高橋は後方からのスタートであった。見ている側からは、あんな後ろにいて大丈夫だろうかと心配になるが、そんな心配は無用だ。高橋はハードルが苦手で、集団の中では飛びづらいと感じており、さらには風もあったと後のインタビューで答えている。自分の苦手を熟知しコンディションに応じて賢いレースが出来る。
序盤は、森永貴幸(法大4)や中野光(大東大2)らが集団を引っ張る形となった。最初の1000mを3分1秒で入り、集団がばらけることなくレースは進んでいった。高橋は残り5周でやや中間へと順位を上げ、その後もじわじわと上げていく。次の1000mを3分2秒で入り、残り3周で高橋は一気に先頭に出た。しかし、他の選手も負けてはおらず、食らいついてくる。残り1周の時点で、村島匠(順大1)、木登志夫(東海大3)、高橋の順になった。高橋のすぐ後方にも宮城壱成(東海大2)が迫っている。この宮城は、予選1組目で高橋に続く2着でゴールした選手である。表彰台に登れるか緊張の一瞬だったが、最後のハードルを飛び越えたところで、高橋の粘りが勝ち、宮城との差を広げた。そのまま3位でゴールし、タイムも8分57秒60と、自己ベストを2秒近く更新した。
表彰台に登った高橋は、多くのカメラに満面の笑みで応え、喜びをあらわにした。それでも、全カレA標準の8分55秒を切りたかったと悔しさも語った。
今までトラックでなかなか結果を残すことが出来ず苦しんでいた高橋。しかし、最後の関カレで部にも貢献し、素晴らしい結果を残した。これからは3000mSCだけでなく5000mや10000mでも結果を残したい。さらに3大駅伝すべてに出場し、区間賞も狙いたいと意気込みを語ってくれた。4年生になった高橋のこれからが、もっと楽しみである。
高橋広夢(スポ4) 3000mSC 予選 9分10秒61 1着, 決勝 8分57秒60 3位
※選手によるコメントは下記URLよりご覧いただけます。
☆選手コメント
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