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2005/7/27掲載

ア式蹴球部 兵藤慎剛 第3回

――チームはひとつになれましたか?
 一勝もできなかったのであんまりチームが一体になったとは感じられませんでした。けど、試合を通していくうちに少しずつまとまってきていたし、モロッコ戦ではチームに近づいたと思います。

――世界のトップレベルと戦ってみて感じたことは?
 身体能力はかなり違うってのは感じました。それと世界のトップでやってる選手なんか見ると判断力とかサポートとかオフザボールの動きの質とかは完全に上だなって思いました。

 


――マドゥロ(オランダ)とマッチアップしてみて?
 ボランチの選手でそんなに攻撃的な選手じゃないから、攻撃の面ではフリーにさせないこととロングシュートだけを警戒しとけば大丈夫かなって感じで。あとは、前線の3人がすごかったんで、そこの3人にパスを出させないように潰しに行くような感じで対応しました。でも、やっぱりA代表やるだけあって、プレーの正確性とか体のあたりの強さとか感じましたね。

 

――ワールドユースを通して見えてきた課題は?
 そうですね、自分は体がちいさいんで、当たられるプレーとかされたら自分はいいプレーができないと感じたし、そういう部分で判断力をあげて、ボールをすぐ放して体を当てられないようなプレーをもっとできれば。あとはゴール前ではもっとドリブルとかで仕掛ける積極性を持てればなって。でも、基本的にはシンプルにプレーをしてリズムを作っていくのが、自分には必要だと感じました。ある程度のボディコンタクトは必要だと思いますけど、自分の体を考えたら判断力を優先すべきだし、プレーの質がぜんぜん低いというところでは、ボールを持ってないときの動き出しの質をもっとあげていければって思いました。



 

――北京への想いは?
 今回は内容が悪過ぎたので、これ以降はまず代表に選ばれつづけるが一番だと思うんです。前の大会とか見ても、ワールドユースから残っているメンバーはふたりとかで難しい状況ではあると思いますけど、やっぱり(北京五輪に出場して)この悔しさを晴らしたいです。もう一度やり直して頑張りたいなって思っています。

 

 彼がワールドユースで持ち帰ったものは大きい。ワールドユースまでいくつもの合宿を重ね、プロで活躍する選手と対峙し、かつてないほどの経験を積んで帰国した。彼はいま大学サッカーという環境下でつねに一歩前の自分の姿を見据えながら、プレーしている。ワールドユースでの辛く苦い経験は、きっと今後の彼の「のびしろ」を伸ばすことに大きな意味を持つに違いない。


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(TEXT=村山裕太、PHOTO=横山真弓)

 

 


 
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