昨年度プレイバック
今回で6回目の出場となる早稲田。昨年の東京六大学野球連盟の代表は、リーグ戦8連勝で優勝を決めた喜多(現千葉ロッテ)擁する慶應だった。前年(2000年)にもリーグ戦を制して出場した慶應は、もちろん昨年も優勝候補No.1とされていた。しかし、慶應は初戦の愛知学院大相手に0-1であっさり敗れ、図らずも大会一の大波乱を演出してしまった。混沌とした優勝争い。その中で抜け出したのが東都大学野球連盟の駒澤大であった。決勝では首都大学リーグ覇者の城西大を5-3で下し、秋の大学日本一の座に輝いたのだった。
早稲田の実力のほどは…?
さて、秋こそは日本一を目指す早稲田の戦力はどうなのだろうか。投手陣では、すでに自由獲得枠で福岡ダイエーホークスへの入団が決まったエース和田(人4)なしには語れない。今季の和田はリーグ最多の5勝(2敗)を挙げ、防御率も0.74とリーグNo.1。さらには、対法政3回戦で江川卓氏の持っていたリーグ通算奪三振記録を塗り替えたことは周知の事実だ。まさに大車輪の活躍だった和田。トーナメント大会という事情から一度たりとも負けは許されず、連投は避けられないところだが、これまで数多くの大舞台を経験してきた和田にとって、プレッシャーが逆に力になることであろう。これが早稲田のユニフォームを着て臨む最後の大会となるだけに、大会注目度No.1の選手であることは異論ないところ。秋季リーグで好調だった攻撃陣では、4番比嘉(社3)のデキが最大のカギ。常に“未完の大器”と言われてきた比嘉だが、本人曰く、1年を通じて4番として納得のいく結果が出せなかったとのこと。前後に確実性のある左打者(3番鳥谷、5番伊藤貴)が控えているだけに、比嘉の奮起こそが早稲田の日本一への近道となるだろう。
他校分析
やはり最大のライバルは亜細亜大(東都大学野球連盟)。春の選手権大会決勝、和田vs亜大・木佐貫(巨人入りが内定)の壮絶な投手戦の末、サヨナラ負けを喫した相手だ。今季も“戦国東都”を制して駒を進めてきた亜大。リーグMVP木佐貫のほかにも、MAX150km超を誇る豪腕永川(広島入りが内定)を擁し、二本柱が揃った投手力では早稲田の上を行っている。攻撃面でも主将小山を中心とした切れ目のない打線が魅力で、春秋連続日本一を虎視眈々と狙っている。早大、亜大以外では、巨人入りが内定した右腕久保を擁する東海大(首都大学野球連盟)、東北の雄・東北福祉大(北海道・東北5連盟)などが優勝圏内にいる。
大目標だった「リーグ戦春秋連覇」を見事に果たした早稲田大学野球部。残るは「日本一」のみ。15日から始まる明治神宮大会に大注目だ。さあ、みんなで神宮へ行こう!(文中敬称略)
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関連URL
日本学生野球協会公式サイト
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