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  米式蹴球部特集「有泉彰人主将インタビュー」
有泉彰人主将のプロフィールはこちらへ。

打倒立命館へ

写真です。
DL#97 有泉彰人主将

(前のページの続き)5/18の早慶対校戦を皮切りに、ヨコハマボウル、関大定期戦と春シーズンは秋に向けて大事になってくるオープン戦が続く。この3連戦について、有泉主将にそれぞれの戦い方について伺った。まず早慶戦については「去年の結果から見ると、早稲田は関東を制し、慶應は2部との入れ替え戦に出ましたが、決して奢ることなく、徹底的に圧倒し持てる力を発揮して、今年の早稲田も強いというところを見せたいです」。

続いて迎えるのが6/1のヨコハマボウル(注6参照)。昨年の甲子園ボウルの再戦だけに、有泉主将の語気にも力強さを感じた。「立命館に勝つことだけを考えて今まで取り組んできました。甲子園ではフィジカルの部分で圧倒されて、今年は春からウエイトトレーニングをやったり走り込みをしたりしているので、今までやってきた成果がどれだけ出るかが楽しみでもありますね」。立命館と戦ってみてフィジカル面以外で感じた違いについて聞くと「僕の先輩の磯谷さん(注7参照)を見ても分かるように、RB(注8参照)の差を感じましたね。関東のRBであそこまで大きくて速い人はいないですよ」。

アメフット界全体が注目するヨコハマボウルの2週間後、息つく暇もなく今度は関西大学との定期戦が待っている。「関大は今年1部に昇格したチームですが、昨年僕らがやっと勝てた法政相手に今年24-0で勝っているんですよ。立命館はショットガン(注9参照)ということで、特別な対策を立てないと勝てないんですが、関大はベーシックなチーム。だけど強いので、仮想法政・東海のように秋を意識した戦いをしていきたいです」。

ディフェンスからでもタッチダウンを獲る!

チーム目標はあくまで「日本一」。それは前出の通り“立命館”という昨年超えられなかった牙城を崩すことと同義である。では、有泉主将個人としての目標はどこに置いているのだろうか。最後にこの質問をぶつけると、迷わず「サック王」(注10参照)と「タッチダウンを獲る」と答えてくれた。「サック王は入部当時からの目標だったんですけど、今まで毎年2回ずつぐらいしかなく、それもあまり勝負所に関係ないサックがほとんどだったんですよね(笑)タッチダウンを取るっていうのは、アグレッシブなディフェンスを、ということなんです。ディフェンスのチームと言われるぐらいにしたい。そういう意味でタッチダウンも積極的に狙っていきたいですね」。

闘志を全面に出すことは少ないが、胸に秘める「日本一」への熱き思いは誰よりも強い。今回有泉主将と初めて会話をすることによって、彼の人となりやプレーヤーとしての考えを垣間見ることができた気がする。「日本一」に向けて。有泉主将率いる米式蹴球部BIG BEARSの前途が楽しみでほかならない。

語注
(注6)ヨコハマボウル=6月1日に横浜スタジアムで行われるアメフット界注目の大会。13時からの「早稲田大学BIG BEARS×立命館大学PANTHERS」の前には、10時30分から「関西学院大学FIGHTERS×明治大学グリフィンズ」が組まれている。
(注7)磯谷さん=昨年度立命館の主将でエースRBだった磯谷幸始選手のこと。江戸川学園取手高校で有泉主将の1年先輩。
(注8)RB=ランニングバックの略。オフェンスのフォーメーションで後方に構え、QBから受けたボールを抱えてエンドゾーンに向かって走り得点を狙うのが主な仕事。
(注9)ショットガン=オフェンスフォーメーションの一種であるショットガン隊形のこと。パスを中心に攻撃を組み立てるもので、散弾銃(ショットガン)のようにパスを受けるレシーバーが散らばる動きをすることから命名された。立命館では学校名を文字って「リッツガン」と呼ばれる。
(注10)サック=正式には「QBサック」。QBがボールを持ってパスを投げるまでに、相手DLなどの選手にタックルされて倒されること。サックを成功したディフェンス陣にとっては勲章のようなものである。

プロフィール

名前:有泉彰人
所属・学年:早稲田大学人間科学部スポーツ科学科4年
生年月日:1981年12月29日
出身地・出身校:北海道出身/茨城・江戸川学園取手高校卒
身長・体重:182cm・98kg
入賞歴など:2002年関東大学リーグ優秀選手
今年のチーム目標:「日本一」
今年の個人目標:「サック王」「タッチダウンを取る」
マイブーム:サイクリング
↑DL豊田選手と吉祥寺に行かれることが多いそうです。

 

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(TEXT=長友亮太、PHOTO=長友亮太、小森誠之)

 

 


 
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