山田主将(人4)
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――関東リーグ復帰へ向けて、どのような対策を持ってこの一年間チーム作りに臨んできたのでしょうか?
山田:今年に入って、体制が大きく変わりました。まず学生主体だった去年までの体制を一変し、今年からは監督主体で、その下に学生がいるんだという意識をハッキリさせました。今年で藤原監督が来て3年目になるのですが、今の監督が来られるまでは完全に学生が決めてやってたんで。(監督が来られて)最初の1年目はまだ学生主体でした。2年目はそこら辺の意思確認が曖昧になって「(学生と監督と)どっちが上なんや?」という点で色々と揉めたりもしました。でも3年目の今年は主将と主務を決める話し合いの段階から監督が立ち会って、今では監督が良いと言ったら良いし、駄目と言ったら駄目だし、その辺の意思確認はハッキリしてると思います。監督と学生の間でもたくさん話し合いはしてます。
主将としてチームを引っ張る山田選手
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――その変化に対して、皆の反応はどうだったのですか?
山田:去年都リーグに落ちたことによって、このままでは駄目だという想いが4年生全員の中に出てきたんで、変化に対する抵抗はありませんでした。もしあのまま関東2部リーグにいて、勝てないなりにも中位で残っていたとすれば、4年の間でも変革に対して半々ぐらいに意見が分かれていたと思います。でも、都リーグに落ちた為にほとんど全員がこのままでは駄目だと思ったし、そういう意味では逆に変えやすかったですね。主将としても、今までは生活面での規律などで凄く厳しくやっていたんですけど、今年は緩くしたんで、引っ張っていく身としては特に苦労は感じてません。規律を重視せず、生活面では個人の主体性に任せる今のやり方が良いかはまだ分かりません。でも試合で結果が出せればそれで良いと思ってるし、今はまだ試行錯誤の段階ですね。でも、自分達がひとつのきっかけを作ったとは思っているんで、これから先は後輩たちがどうするかだと思います。去年までの体制に戻しても良いし、今年のやり方を続けても良いし…。その辺は今年が終わってみないと分からないですね。
昨年度、まさかの都リーグ降格――その事実がチームに与えたショックは大きい。しかしその屈辱をきっかけに、ア式蹴球部は今までになかった大きな変革を遂げた。『実績や結果以上に部活で得た経験を――』大学の多くの体育会系チームが結果以上に規律を重視している中で、今までの考えを180度転換し、結果を出すことを第一とする現在のア式体制。今まで慣れ親しんできた体制を変えるにはかなりの勇気がいることだろう。しかし失敗を恐れず、新しい試みに挑戦し続けてこそ、チームの成長が望めるのであろう。
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2/5
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