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  BIG BEARSからNFLへ 波木健太郎選手インタビュー
波木健太郎選手のプロフィールはこちらへ。

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海外進出に必要なもの

 BIG BEARSの引退の余韻に浸る暇もなく、1月、波木選手は去年に引き続き全米カレッジオールスター・フラボウルに出場した。

QB 波木健太郎選手。
QB 波木健太郎選手

 「今回のフラボウルは、プレー以上に自分の英語力を試す目的が強かったです。去年のフラボウルでの経験もそうですけれど、昨夏にNFLの方が来日し、練習を見てくれた時に、自分の言葉で話せなかった事が悔しくて。身体の大きさやスピードなどの個人能力の面で(欧米の選手に)劣っているのは勿論です。でもそれ以上に、英語でのコミュニケーションをもっと強化することは、今後NFLを目指すに当たって、必要不可欠なものだと思っています。そういう意味で現在の自分の英語力をはかる為にも、(フラボウルは)ちょうど良い機会でした。プレー面では、ゲームでパスを決めることができて、本当に嬉しかったですね。日本では決めて当たり前のようなパスでしたが、飛び上がって喜んだ覚えがあります。しかし、今後欧米でも通用するようになるには、一つ一つのプレーの精度をもっと上げて、できて当たり前ぐらいにまで仕上げていく必要があるとも思いました」

 昨年12月、NFLヨーロッパのトライアウトに合格した波木選手は、3月20日に発表される最終登録メンバー入りを目指し、2月下旬からアメリカで開催されるキャンプに参加する。

 「目標は勿論NFLです。ですが、まずは欧州でしっかり活躍することがその第一歩かなと思っています。結構厳しいキャンプらしいのですが、高校1年の時にフットボールを始めた時のような、ゼロからスタートするのだという意識で参加するつもりです。フィジカルやスピード面、経験量で劣っていても、気持では絶対に負けたくないし、負けない自信はあります。そういう気持を持ちながも、更に自分の良いところを見つけていければ、自然に結果はついてくると思っています」

「NFL日本人第1号」を目指して

 日本人でNFLのグラウンドを踏んだプレーヤーは、まだ一人もいない。欧州での活躍を約束する波木選手の最大の目標は、「NFL日本人選手第1号」である。

今の目標

最後に、今の目標を書いていただきました。

 「将来的にはもちろんNFLで活躍したいと思っています。日本ではあまりアメフトが認知されていませんが、その理由は、NFLで活躍している日本人選手がいないからだと思います。だから、誰かがNFLに行って(日本の人に)見せなきゃいけないと思いますし。今は多くの方が挑戦して、欧州リーグまでにはいける状況にはなっているので、凄く恵まれていると思います。もし10年前に自分みたいな学生がいたとしても、絶対にNFLに行ける環境ではなかったでしょうから。それは今までに本当に多くの方が努力してくれて、日本のアメフトをガラッと変えてくれたおかげだと思っています。しかし今後は、誰かが一人でも良いからNFLに行かないと、これ以上のレベルは上がらないと思います。だから、自分がその第1号になりたいと思っています。野茂が日本人で初のメジャーリーガーになってから、今では多くの野球選手がメジャーで活躍しているように、自分がNFLで多くの日本人が活躍できる足がかりを作りたいですし、自分の活躍によって、日本の方にもっとアメフトについて知って欲しいという気持があります。本当に、第1号になりたいですね」

 ――BIG BEARSからNFLへ――笑顔で冗談を言いながらも、NFLに賭ける思いを熱く語る波木選手の目には、強い意志が宿っていた。その姿を見ていると、日本の人々がアメフトに熱狂する日が来るのも、そう遠くはないだろうと、素直に思える自分がいた。未来の日本アメフト界に革命を起こすだろう『波木健太郎』という一人の荒武者の活躍に、今後ますます目が離せなくなりそうである。

 

波木選手プロフィール

名前:波木健太郎
所属・学年:早稲田大学法学部4年
生年月日:1981年12月29日
出身地・出身校:東京都出身・駒場学園高校卒
身長・体重:185cm・85kg
入賞歴など:2002年・2003年関東大学リーグ最優秀選手、2002年甲子園ボウル敢闘選手賞受賞など

 

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関連URL
早大米式蹴球部公式サイト
関東学生アメリカンフットボール連盟
NFL JAPAN公式サイト

 

(TEXT=齋藤美穂、PHOTO=早稲田大学米式蹴球部提供、田村拓実)

 

 


 
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