WasedaWillWin.com
 
『学生注目!-もっと知りたい早稲田スポーツ-』

馬術部 池田幸太郎主将インタビュー

前のページより)


 

馬術部の練習風景。選手がコースを馬とともに飛ぶ姿は華麗でした。

――馬術には馬場馬術、障害馬術、総合馬術の3種類があるそうですが、それぞれの魅力を教えてください
 馬場の魅力は、馬ってこんな動きをするんだっていうような動きをするところです。横に動いたり、その場でジャンプして後ろ脚を組み替えたりとか普通なら見られないような動きをするんですね。そういう部分がすごく面白いです。障害の魅力は、やっぱり高いものを飛び越える、馬と一緒に飛べる一体感みたいなところが楽しいですね。総合は山の中を走ったり、水や池に入ったりするような競技なんですよ。それなので危なっかしいというかスリルを味わえますね。僕は怖いですけど(笑)

――種目の担当はどのように決めているのですか
 どのスポーツもそうですけど、人によって特性ってあるじゃないですか。あと馬によってもジャンプが得意なのか細かい動きの方が得意なのか、などそれぞれ違いますよね。例えば、ビビっちゃう馬は障害をやらない方がいいと思うじゃないですか、でもビビる馬は落とさないんですよ。怖いので障害に脚を当てないんですね。だからビビらない馬よりも障害に向いていたりすることもあって。そういうのを僕たち人間がいろいろやってみてこの馬はこの才能を伸ばそうみたいことを考えます。人間でも度胸あるやつは総合とか障害とか向いていますよね。馬場は技を磨くので、フィギュアスケートが回転などを何回もするように、同じ練習を何度もできるような根気強い人じゃないと向いてないです。すぐには結果が表れない点数の世界なので。僕はちょっと向いてないです。

――池田選手の担当は
 僕は障害です。

――部としてはなにが多いのですか
  今は馬場と障害が多いですね。馬場は1つ下にすごくうまい子がいるので、その子が引っ張ってくれています。


――池田選手の担当馬は
 モンティーっていう女の子で、今17歳です。人間で言うと50は超えていますね。モンティーは僕が石川県の高校の時からたまたま乗っていて、こっちにくるのと一緒に馬も持ってきたという感じですね。だからもう6年間ずっと一緒です。普通、大学では大学の所有する馬を乗る、って感じなんですけど、僕はたまたま縁があったんで。

――モンティーとのエピソードなどあれば教えてください。
 高校の時なんですけど、モンティーはパワーが強くて、乗り始めの時は僕がそのパワーをうまく制御できなくて、試合でも止まっちゃったり走られちゃったりして辛くてしんどかったんですけれど、ずっと諦めないでやってきて、一緒になって結果も出せて、今となっては嬉しいですよね。いいパートナーです。

――馬に話しかけたりしますか
 はい、しますね。恥ずかしいんですけど、女の子でモンティーなので、僕は「モンちゃん」って呼んでいます(笑) 朝来た時は「モンちゃんおはよう」って言ったり、顔拭く時は「よしよし」って言ったり。人間と一緒ですよね。

――馬と触れ合うことも大切なのですよね
 そうですね、もう本当に人間と一緒なんで。ずっと一緒なので顔も覚えられていますし。まぁニンジンあげたら誰でもついていっちゃうんですけど(笑)

――試合など大事な場面で結果を出すコツや努力していることなどはありますか
 競技だけでいけば、自分で常に考えることですね。どういうところを失敗した、どうして失敗した、それを良くするためにはどうしたらいいか、っていうのを考えるようにしています。馬に対しては、やっぱり馬がいないと競技ができないですから、毎日馬の健康とか体調には気を使っています。脚大丈夫かな、腫れてないかな、とか毎日チェックしますね。そういう日々の観察とか馬をちゃんとわかってあげることが大切だと思っています。

――馬の脚ってすごく細いですよね
 そうですね。だからすぐ怪我しちゃうんですよね。体重が500sくらいあるんですけど、そうすると1本に100sくらいかかるわけじゃないですか。それなので少し強い運動をしたり、ひねったりするとすぐダメになっちゃうんですね。やっぱり障害が一番怪我しやすくて、馬場は長年の疲労が蓄積されて骨折みたいになることもありますね。でもそういうのはもちろん馬が言ってくれるわけではなく、動物相手なので、そういうところはやっぱり良さでもあり大変でもあります。

――試合前に必ずしていることなどは
 コースに入る前、馬に「今日宜しくね、頼むね」っていうのは毎回言っています。


2/3
(TEXT=矢野真由実、PHOTO=磯綾乃)
 


 
WasedaWillWin.com HOMEへもどる