WasedaWillWin.com
 
 


(2)早稲田のスポーツも「それぞれが主役」

 早稲田のスポーツに目を向けてみましょう。昨今言われる「不振・低迷」などの言葉に、ありとあらゆる人たちが、それぞれの立場でそれぞれの問題点と解決法を主張します。しかし、それらが一つの場で議論された経緯はなく、これまでの文脈で言うなら、社会性がない。問題の本質を、個々の問題点の選択に求める流れがありますが、私はそれぞれがもっている問題意識は、すべて当たっていると思います。なぜなら早稲田のスポーツを、それぞれの立場で支える人たちが、それぞれ感じたものですから。
 
 言うなれば、問題点は出尽くしているのです。本質的な問題は、それがそれぞれの利害や、スポーツのもつ理念に照らして、実行される段階にならないことです。「スポーツは早稲田のアイデンティティ」と言いながら、そのスポーツに対して、関わるすべての人が、責任を持って何かを言う場が存在しない。大学の設けた「スポーツ振興協議会」には、学生の姿はありません。

 21世紀の早稲田スポーツ。どうなるのか、どうしていくのか。それは、関わるすべての人が責任・社会性を持って発信し、それらがすべての人で共有されるところから始まるのではないでしょうか。早稲田のスポーツに関わるすべての個と、早稲田スポーツという社会。そこで有機的な関係が築かれることから始まるのではないでしょうか。

 前述したとおり、21世紀は「それぞれが主役」。言い直せば、それぞれが主役として責任をもち、自分を知ることをとおして、その場の脇役や観衆や舞台装置とコミュニケーションしていけなければならない。

 早稲田のスポーツも「それぞれが主役」。関わるすべての人が、対等な立場で発信し、それぞれがお互いを知り、一つのものを作り上げていくべきです。そしてその場として、当WasedaWillWinプロジェクトを機能させていきたいと思います。

 難しいことを申すつもりはありません。「とにかく早稲田のスポーツには、私にとって楽しいものであってほしい。そのためにして私があげられることはありませんか」。そういった気持ちを大切にしていくということです。そしてそんな気持ちのたくさんの人が、みんなでコミュニケーションできたら、みんなに楽しい早稲田スポーツになると単純に考えるわけです。これが当プロジェクトのスタートであり、ゴールです。

 少々長くなりましたが、新世紀の最初ということでご容赦願いたいと思います。21世紀、早稲田のスポーツが皆さんにとって、社会にとって素晴らしいものになると信じ、行動する所存です。

2001年正月
坂井裕之

 

TEXT=さかいひろゆき
早稲田大学第二文学部4年。ワセダウィルウィンプロジェクト代表、早稲田スポーツ新聞会所属。日刊スポーツ新聞社で取材記者としてアルバイトをするなど、スポーツ記者としての経験は豊富。自身もスポーツを熱心にする。

 

 

 

 

 


2/2





 
WasedaWillWin.com HOMEへもどる