──その後はどうしたのですか?
1月の半ばからは高校が自由登校になるので、その時点で新入生に来てもらって練習に参加してもらってます。2、3週間合宿をしたら、1週間実家に戻るというような感じで。そして、高校の卒業式が終わったら正式に合流という流れになってます。漕艇部は風通しがよい部で、部員数がそんなに多くないんです。そんな中、先輩後輩の礼儀はある程度必要だと思うのですが、僕は先輩がほどこして、後輩が先輩を慕うような部の雰囲気作りを心がけてきたので、何の問題もなく合流できたと思います。
──決して急造チームというわけではなかったんですね。
まだまだ1年生2人は対校エイトの中では実力的には一番下なので、まだ強いわけではないんです。でも、それを補うぐらいのチームの結束力があったのではないかと思います。
──今年は漕艇部創部100周年ですが、主将としてプレッシャーを感じられたと思うのですが…
早慶レガッタは手作りの大会で、大会一日で3000万円以上のお金が飛ぶんです。それを稼ぎ出しているのはマネージャーだったり、OBの皆さんの協力があってのこと。漕艇部はOBとの繋がりが強く、OBの方は心強いですね。主将になってOBの方々とお会いする機会が増え、その度に「今年は100周年だから…」と言われましたが、今年は自信があったので僕は「勝ちます」とだけ言いました。100周年の年に主将になれるのは節目の年だし、プレッシャーと言うよりもむしろ誇りに思いますね。素直に嬉しいです。プレッシャーというものは、その人がシーズンを戦っていく自信がないときに感じるんだと思います。今年は確固たる自信があったので、むしろシーズンが始まるのが楽しみだったんです。
──漕艇部における早慶レガッタはどのような位置づけなのですか?
僕たちは早慶戦を冬のトレーニングの成果を試す場として捉えています。でも今年に関して言えば、100周年、しかも3連敗中で負けられないということで、少し意味合いは違ったかもしれません。慶應は他の大会に負けても早慶レガッタには勝つ、という想いが強いようです。早慶レガッタはマッチレースですが、僕たちは真に日本一のチームを作るという目標があるので、全日本やインカレに重きを置いていますね。
──最後に、全日本選手権・インカレに向けての抱負を聞かせてください。
今回の早慶レガッタは早稲田大学漕艇部が本来のあるべき姿を取り戻すための狼煙にしか過ぎないません。これから本当に強い漕艇部を見せていきたいですね。全日本選手権は最低でも決勝進出、全日本大学選手権(インカレ)は絶対優勝と、この二点は必ず達成したいです。
創部100周年という節目の早慶レガッタ対校エイトで見事勝利を収めた漕艇部。しかし、早慶レガッタはあくまで通過点。今度は全日本、インカレ制覇へ。早大エイトの100周年の今シーズンはまだ始まったばかりである。がんばれ漕艇部!
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