6月8〜10日、大阪府・長居陸上競技場にて開催された第96回日本陸上競技選手権大会。
五輪最終選考会でもあるこの大会に国内から多くのトップ選手が集い、頂点を目指して熾烈な争いが繰り広げられた。
その中で早大勢は、やり投・ディーン元気(スポ3)の優勝&五輪代表への内定を筆頭に、出場選手14名中、2名が新たに五輪標準を突破、4名が自己ベストを記録、5名が表彰台にのぼり、8名が入賞を果たすという「大」がつくほどの快挙(※重複あり)。大会中、エンジのWの勢いはとどまることを知らなかった。
ディーンは日本選手権12連覇中の村上幸史(スズキ浜松AC)との大接戦を4投目で制し、84m03の大会新記録で優勝。自身2度目となる84mオーバーの大投擲を披露して、いち早くロンドンへの切符を手中に収めた。
100m・九鬼巧(スポ2)は、予選から会心のレースで自己ベストを記録すると、決勝では早大OBで日本選手権3 連覇中の江里口匡史(大阪ガス)との一騎打ちに。わずか0.01秒差で惜しくも優勝を逃したが、男子100m界に新たな旋風を巻き起こした九鬼に今後さらに注目が集まること間違いなしだろう。
女子400m・蔭山愛(教4)と400mH・野澤啓佑(スポ3)は共に早稲田記録を更新。
蔭山は早大初の400m 53秒台に到達し、3位入賞。野澤は予選で五輪B標準を突破、準決勝ではA標準に0.03秒にまで迫る好記録を叩きだした。
110mHの早川恭平(スポ3)は自己ベストを上回る好走で決勝進出を決める。決勝でも後半からの粘り強い追い上げを武器に強敵相手に優勝争いを堂々と演じ、見事5位入賞を果たした。
その裏で、涙をのんだ選手も多い。
周囲から期待が厚かった女子100mHの紫村仁美(スポ4)と10000mの大迫傑(スポ3)は優勝を逃し、五輪出場は絶望的に。
また、過去3年間決勝の常連だった400m・浦野晃弘(スポ4)は、シーズンベストを記録したものの、予選でまさかの敗退となった。
彼らの記録は傍から見れば賞賛に値するのかもしれない。しかし、当の本人たちが満足することは決してなかった。彼らがいかに高いレベルで戦い抜いているのかを垣間見ることができた一コマでもあった。
日本選手権が終わった今、ディーンにとってはオリンピック、そして多くの選手にとっては9月の日本インカレ(全カレ)が次なる大舞台となる。各々の目標達成に向けて、鍛練の夏を迎える。
※各選手の詳細記事は下記リンクからご覧になれます。
やり投・ディーン元気 「ディーンが優勝!夢舞台、オリンピックに挑む」 100m・九鬼巧 「九鬼が決勝で江里口との接戦!旋風を巻き起こす」
女子100mH・紫村仁美 「紫村、チャンスの舞台で悔しい3位」
10000m・大迫傑 「大迫、優勝を逃し、ロンドンへの望み潰える」
400mH・野澤啓佑、女子400m・蔭山愛 「野澤と蔭山が早稲田記録を刷新!」
※選手コメントはこちらからご覧になれます。 紫村仁美(スポ4)、野澤啓佑(スポ3)
関連URL
早稲田大学競走部公式サイト
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