往路では、東洋、駒澤に続いて3位でゴールした早稲田。これまで2年連続5区を務めていた山本修平(スポ3)が故障で欠場、往路5人中4人が箱根初出場となった今回、1位の東洋とは5分19秒、2位駒澤とは4分10秒差での往路フィニッシュとなった。
迎えた復路。逆転に懸ける早稲田は5区間すべてを3年生以下のメンバーで挑んだ。
復路のスタートとなる山下りの6区は三浦雅裕(スポ2)。今回が3大駅伝デビューとなった。直前の集中練習でアキレス腱を故障したという三浦だったが、その影響を感じさせない走りを見せた。1位東洋から5分9秒差でスタートした三浦、スタート5キロ地点を過ぎ下りに入ったところから徐々に先行している東洋、駒澤との差を詰めていく。そのまま勢いは衰えず終わってみれば58分51秒、区間2位の快走。来年以降に大きく期待の持てる結果となった。
7区を任されたのは柳利幸(教育2)。当日のエントリーで田中鴻佑(法4)から変更、昨年に引き続いての復路での起用となった。出雲、全日本ではともに1区を走り苦い思いを味わった柳、雪辱を晴らすべく今回箱根の舞台に臨んだ。前を行く東洋とは4分56秒差、2位駒澤とは3分39秒差の3位で襷を受けた柳。前との差を縮めようとするが、先行する東洋大・服部弾馬は区間賞をとる快走。柳は区間5位でまとめるが、差は広がり3位で襷リレー。
8区は復路メンバー唯一の1年生、井戸浩貴(商1)。全日本に続いての駅伝出走となった。3位で襷を受けた井戸。8区のポイントのひとつである遊行寺の坂では、苦しそうな表情を浮かべながらも懸命に前を追った。区間9位、順位は守りきるが前との差は次第に広がってしまう。
復路のエース区間、9区には田口大貴(スポ3)を起用。今年は出雲、全日本ともに故障により出走が叶わなかった。駅伝復活の舞台となる箱根で井戸から3位で襷を受けた田口だったが、徐々に後ろから差を詰められていく。戸塚中継所では2分あった差を4位日体大・矢野が次第に縮め、ついに9区の中継点まで1キロ弱といったところで田口をかわす。区間賞・矢野のハイペースに田口はついていけず。日体大から6秒差、順位をひとつ落とす4位でアンカーへと繋いだ。
最終10区は箱根初出走となった中村信一郎(スポ2)が務めた。6秒差でタスキを受けた中村は、序盤に日体大に追いつきそこから後ろについていく展開に。ラスト勝負まで持ち込まれるかと思われたが、残り数キロで日体大・甲斐がペースを上げ中村を突き離しにかかる。中村はなんとかついていこうとするも体がついていかず。そのまま日体大の先行を許し、ずるずると離されてしまう。その間にも1位東洋、2位駒澤がゴールへ。早稲田は最終的に日体大に遅れること26秒、4位でフィニッシュした。
来季に向けて
出雲、全日本を4位で終え、迎えた最後の箱根。早稲田は3大駅伝すべてを4位という結果で終えた。入学当初から早稲田のエースとして活躍してきた大迫が率いた今年のチーム、優勝を果たすことは叶わなかった。
優勝した東洋大学には完敗。総合記録で10分以上離され、力の差を見せつけられる結果となった。
しかし今回早稲田にとって少なからず収穫もあっただろう。
4年生で走った選手は大迫のみ。箱根を経験した3年生以下9人が残ることは来年以降の早稲田にとっては大きなアドバンテージだ。今回の箱根の経験を活かし、さらに強くなった早稲田を見せてくれるだろう。
2013年第90回東京箱根間往復駅伝競走
復路個人記録
区間 |
氏名 |
学年 |
学部 |
出身 |
個人記録 |
区間順位 |
チーム順位 |
6区 |
三浦雅裕 |
2 |
スポ |
兵庫・西脇工業 |
58.51 |
2 |
3 |
7区 |
柳利幸 |
2 |
教育 |
埼玉・早大本庄 |
1.04.29 |
5 |
3 |
8区 |
井戸浩貴 |
1 |
商 |
兵庫・龍野 |
1.06.30 |
9 |
3 |
9区 |
田口大貴 |
3 |
スポ |
秋田・秋田 |
1.10.33 |
7 |
4 |
10区 |
中村信一郎 |
2 |
スポ |
香川・高松工芸 |
|
10 |
4 |
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計 |
5.31.55 |
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4(復路順位4) |
※当日のエントリー変更:7区田中(法4)⇒柳(教2)、8区山田(スポ3)⇒井戸(商1)、10区志方(スポ4)⇒中村(スポ2)
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