2010箱根駅伝特集　頂点への衝動 [ WasedaWillWin.com ]

　大きな期待を背に、チーム一丸となって総合優勝を目指した昨年度の箱根駅伝。しかし、結果は2年連続での総合2位。名門復活に湧いた2008年のような喜びはなく、選手達に広がったのは、またしても優勝に届かなかった悔しさと満たされぬ想い。「もう2位はいらない。」その瞬間、新生ワセダの挑戦が始まった。

　早稲田史上に残るスーパーエースが卒業し、一からのスタートとなった2009年度の早稲田。尾﨑貴宏(教4)駅伝主将を中心に目指したのは、「総合力」で戦うチーム。才能豊かな2年生がトラックシーズンからチームを引っ張ると、夏以降には期待のルーキーを始めとする新戦力も台頭。駅伝シーズンでも10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝ではともに4位と、安定した成績を残した。

　そしてチーム内での激しい争いの果てに生み出されたのは、例年にないほどの厚い選手層を誇る強力な布陣。箱根を知る経験豊富な4年生に加え、日々成長を続ける1、2年生、地道な練習に耐え飛躍の時を狙う3年生。決戦に向け、準備は整った。

　「今回は優勝しかない。」1年前のあの日以来、選手達を突き動かしているのは「箱根で頂点に立ちたい」という止まらない「衝動」。一人に頼るのではなく、全員が主役となって17年ぶりの栄冠へ。
　チームを支えるスタッフ、かけがえのない仲間、そして応援してくれるファン、全ての人の想いが込められた襷を胸に、エンジの戦士達が『衝動』のままに箱根路を駆け抜ける。

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1/3 更新
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TEXT=岡崎聡、PHOTO=池田恩、鈴木雄介