Day1―1年加藤400mで堂々の優勝
熊谷スポーツ文化公園陸上競技場にて、第83回日本学生陸上競技対校選手権大会が開幕。日本各地から実力者たちが集結し、力がぶつかり合う熾烈な戦いになった。
初日は曇り空でも晴れ間は見えつつ、少し蒸し暑い中行われた。早稲田勢最初の種目は男子400m予選。加藤修也(スポ1)、木村賢太(スポ3)、愛敬彰太郎(スポ2)が出場し、木村と愛敬は自己ベストを更新。3名とも余裕の走りで決勝へと進出した。続いて100mには九鬼巧(スポ4)、竹下裕希(スポ4)、須田隼人(スポ2)が出場、須田は自己新の走りを見せた。3名とも予選、準決勝と順当にクリア、2日目の決勝へと進出した。
4×100mR予選には竹下-九鬼-橋元晃志(スポ2)-三原浩幸(スポ4)が出場し、38秒90の好タイムで決勝進出を果たした。そして10000m決勝には、高田康暉(スポ3)、山本修平(スポ4)、柳利幸(教3)が出場。前半はキトニー(日大)や市田孝(大東大4)や山本などが先頭集団を形成し柳もそれについて行くが、高田は徐々に遅れをとってしまう。8000m付近から山本も柳もかなり苦しい表情になるが、必死にくらいつく。最後はキトニーが優勝し、柳が5位山本が8位となった。
そして400m決勝。レースは最後まで分からない展開であった。残り50mで加藤と田村朋也(中京大)の優勝争いが白熱した。加藤が意地の走りで抜き去り見事優勝。木村も粘って表彰台争いに絡んだが惜しくも4位となり、愛敬は8位となった。7月の世界ジュニア400mで銀メダルを獲得するなど、1年生ながら貫禄さえ感じさせる力走を見せる加藤。この大会での優勝がさらに自信に繋がり、輝きが増しているようだ。
初日の得点は19点と、2日目以降へ勢いをつける初日となった。
|
|
|
|
Day2―勢いそのままに、着実に得点 日中の30度を超える暑さから、夕方には雷雨になるなど天候が激しく変化した2日目。客席は多くの陸上ファンでにぎわった。 初日の勢いを引き継ぎたい早稲田、男子200m予選には竹下、三原、橋元が出場。それぞれ組で2着以内に入り、そろって準決勝進出を決めた。混戦が予想されていた男子800mは予選から激戦が繰り広げられ、その中で田中言(スポ3)が組1着で通過。伊澤賢人(スポ3)も自己ベストを更新する力走で準決勝進出を決めた。雨の中行われた準決勝は壮絶なスパート合戦となり、早稲田勢は惜しくも敗退。悔しさを残した。
女子400mHには関カレを制した羽角彩恵(スポ4)が登場も、力を発揮できず予選敗退。男子400mHでは調子を上げている中野直哉(スポ2)が3日目の決勝へと駒をすすめた。
2日目のメインとも言える男子100m決勝。1位の山縣亮太(慶應大)が頭ひとつ抜け、2位以下は混戦となった。惜しくも2位には届かなかったものの、キャプテン九鬼が意地を見せ3位の表彰台。竹下は6位、須田は7位で400mに続いてのトリプル入賞を果たした。マイルリレー予選は400mのファイナリスト3名を擁する早稲田が圧倒的なタイムでトップ通過。3日目の決勝への期待を高めた。
4×100mR決勝は予選と同じ竹下‐九鬼‐橋元‐三原のオーダー。優勝に期待がかかったが、小さなバトンミスが重なり十分なリードが奪えず、中央大にかわされ2位に終わった。
2日目までの得点は37点で、トップ順大と17点差の3位につけた。
Day3―100周年の節目に、トラック優勝達成
2日目の雷雨の影響で延期となった男女5000mで幕を開けた大会最終日。男子5000mには田口大貴(スポ4)と光延誠(スポ1)が出場した。序盤から先頭集団の中にいた2人は3000m過ぎのキトニーのスパートにはついていけないが、落ち着いて4位集団を形成。田口と光延が集団を引きながら、勝負は最終周回までもつれた。ラストは5人の4位争いが熾烈を極めたが、わずかに及ばず光延が7位、田口が8位。光延は自己ベストを更新、13分台へと突入した。
続く男子10000mWで登場したのは小林快(社4)。開始早々に先頭は3人に絞られ、さらに6000m過ぎからはトップ高橋英輝(岩手大)が大きく差を広げる。小林は高橋には離されるも単独で2番手につけ、そのまま粘り見事2位の表彰台を射止めた。
男子200mの準決勝では橋元が全体の3番目のタイムで組トップ通過。決勝では日本選手権でも活躍した桐生祥秀(東洋大)や原翔太(上武大)に次ぐ3位に入り、復調をアピールした。男子400mH決勝では中野が前半から積極的な走りを見せ、最後は苦しそうにしながらも、初の全カレで7位入賞を果たした。
最終種目である男子マイルリレー決勝は予選と変わらず愛敬‐木村‐中野‐加藤のオーダー。決勝は大混戦となり早稲田はなかなか前に出られず、勝負はアンカーへ託された。ホームストレートで加藤がトップ慶應大をとらえるも、ゴールでわずか0.04秒及ばず2位。悔しい結果となったが、3年生以下のメンバーで早大記録を大幅に更新する3分04秒62は快挙だ。
9種目で15の入賞を果たした早稲田は、総合62点で男子総合5位。トラックも同じく62点で目標としていたトラック優勝を実現した。「100周年という大事な年にトラック優勝できたことは本当に嬉しい」と語る九鬼主将を中心に競走部がひとつとなって歓喜に沸いた。
※各選手の詳細記事は下記URLからご覧になれます。
男子100m・九鬼巧 「九鬼が見せた主将の意地」
男子200m・橋元晃志 「橋元、復活の走りで3位入賞!」
男子10000mW・小林快 「成長続ける小林、最後の全カレで2位!」
男子4×100mR 「リベンジ叶わず悔しい2位」
※選手によるコメントは下記URLよりご覧いただけます。
☆選手コメント 九鬼、小林、橋元、加藤
関連URL
早稲田大学競走部公式サイト
第93回関東学生陸上競技対校選手権大会レポート(前半)
(後半)
|